James Joyceの『ユリシーズ』

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10年後の宿題。2015年にもらった課題図書から、James Joyceの『ユリシーズ』を読んでいるとこ。
10年前に『フィネガンズウェイク』を読んだ時に買ったJoyce全集的なKindle本に『ユリシーズ』も入っていたのでそれを読み始めたのだが、びっくりするくらい意味が頭に入ってこない。言葉を目で追っているのに、全然イメージが浮かばない。
というわけで英語で読むのは諦めて、日本語版を読み始めた。このタイミングで、Kindle Unlimitedのサブスクを復活。日本語の方が、まだ多少わかるが、でもやっぱりこの文章がなんのつもりなのかわからないというか、作者の意図みたいなところまで理解することができない。皮肉か揶揄してるのか、あるいは真面目に描写してるのか。翻訳で、コンテクストが飛んでしまってる部分もありそうだし。
しばらくは、日本語と英語をいったりきたりしつつ、時々Chat GPTに『Ulysses for dummies』がわりに解説してもらいつつ、読めるところまで読んでみる。

たとえば、こんなセリフが出てくるわけですよ。
「柔らかな日だ、ジョン卿! 柔らかな日だ、閣下!……日だ!……日だ!……二つの長靴がダブリンへと揺られていく。ラル・ザ・ラル・ザ・ラ。ラル・ザ・ラル・ザ・ラディ」
字面は読めばなんとなくわかる。でも、原文の英語のリズムが失われてるから、読んでもさっぱり。文章のリズムを別の言語で表現するのって、難しいよね。

ちなみに、原文はこちら。
「Soft day, Sir John! Soft day, your honour! … Day! … Day! … Two topboots jog dangling on to Dublin. Lal the ral the ra. Lal the ral the raddy.」
音読するとわかるけど、文章にリズムがあって、語感や音がとてもよい。日本語で言葉の意味を追いかけようとするとリズムが失われるし、英語でリズムを味わっていると意味が全然頭に入ってこない。ということで、やっぱり日本語と英語を行ったり来たりしつつかなぁ。

by t0maki | 2025-05-15 20:27 | ライフスタイル>映画・書籍 | Comments(0)