注射
2024年 09月 30日

小さい頃に母から、「あんたは注射で泣いたことがないね。赤ちゃんの頃から、注射が平気みたい」と言われたことがある。その言葉をずっと覚えていて、子供の頃から注射をするたびにそれを思い出し、「自分は、注射が平気なのだ」という、自己暗示にもなってる。
注射をする時、皮膚を針が貫通する瞬間をじっと見つめる。今日の看護師さんは、針を刺した後に、血管に到達するまでに若干時間がかかった。刺した後に針先の位置を微妙に調整して、血管に到達した瞬間、針に直結する細い管を赤黒い血液が勢いよく流れていった。それをシリンジで受け取る。慣れた手つきで、3本のシリンジに次々と採血する。最後のひとつは、ちょっとかたちが違っていて、注射器の形で血を吸い取る方式。これもまた、スムーズに手際良く処置され、採血終了。
針を刺す前の「アルコールやテープにかぶれたりはしないですか」という質問や、刺した後に「痺れたりしませんか」という問いかけは、本当にそれを確認するというのもあるが、どちらかというと患者さんをリラックスさせるための会話。恐怖に怯えてないか、突然暴れ出したりしないかの確認でもある。
前回採血してくれた方は、看護師さんではなく、やや年配のお医者さんだった。3本目までの採血は良かったが、4本目の注射器タイプで手間取って、隣のブースの看護師さんに手伝ってもらっていた。刺す時も「あ、これは刺しすぎてるな」と感じた。案の定、針が血管を貫通していたらしく、その後痛みは残るし、血はなかなか止まらないし、内出血もするし、散々だったが、まぁそんなこともある。なおさら、採血の上手な看護師さんを尊敬する。
今日の人も、上手だったな。
小さなガラスの管に血が勢いよく噴き出るのを見ると、「生きてるな」と思う。
by t0maki
| 2024-09-30 08:40
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