文京区立森鴎外記念館

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今日は、森鴎外記念館から。いつも、休日になるべくたくさん美術館や博物館を訪れたいと思うのだが、面白い展示を見つけると長居してしまう。
ここは、展示だけでなく建物も素晴らしい。ずっといられる。直筆原稿を見たけど、すごく丁寧に綺麗に書いてある。よくイメージする、下書きを校正して書き込みのあるものではなく、下書きを別に書いて、清書をしたかのような。
デジタルアーカイブの、森先生宛のハガキも面白い。年賀状であったり、献本の連絡だったり、旅先からの絵葉書も。通信の手法が手紙やハガキだった時代のコミュニケーション。今は、メールやSNS、LINEなどだけど、一つのターンに時間がかかるから、丁寧に書いてる。
展示を見た後、本を読みたいなと思ったら、ちょうど図書室があったので、全集を引っ張り出してきて「舞姫」を読む。高校の頃に確実に読んでいるはずなのだが、ストーリーが頭に入ってこない。文体のリズムを掴んで、意味が頭に入ってくるまでに少し時間がかかった。いつのまにか、現代文にすっかり慣れてしまっていて、読みやすいはずの森鴎外先生の文体さえも理解しづらくなってたようだ。なんとか、舞姫を読了。そうか、こんなに短い作品だったか。
この後、先日一葉記念館を訪れた縁もあって『たけくらべ』の古い装丁の本を手に取って読んでみたが、こちらは活字ではなく手書きの毛筆で書かれていたので、はなから読めずに諦めた。ついでに、初版を復刻した梶井基次郎さんの『檸檬』も読んだ。
利用者は、僕と、ご老人の先客のみ。そのおじいさん、司書の方に向かって大声を張り上げて話をしてる。面白いな、この図書室。この時代の本が読みたくなったら、ここに来よう。


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文京区立森鴎外記念館
東京都文京区千駄木1-23-4


by t0maki | 2024-02-24 11:31 | Comments(0)