マーケティングのこと

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2011年頃のブログマーケティング隆盛の折、アジャイルメディア・ネットワークさんにはいろいろお世話になった。ブロガー向けのさまざまなイベントや取り組みに、僕もブロガーとしてどんどん参加させてもらった。

僕は、1998年頃から「ホームページ」をつくりだし、1999年から2001年にかけてインターネットサービスプロバイダーでウェブ制作を学びながらそれがだんだん本業となり、ウェブ制作会社勤務を経て、現在は外資系の広告代理店でデジタルマーケティングのプロマネを仕事をしている。「ブログ」というものに出会ったのは、2002年。現在はGoogleに吸収された「Blogger」というサービスを使って、初めてブログの投稿をしてみた。


それまでは、もっぱら掲示板(BBS)を使っていた。CGIのプログラムをサーバー上に置いて、サイト訪問者が書き込みをしていくという仕組み。その派生としてのブログについては、面白そうだなとは思ったものの、すぐにはハマらなかった。

とはいえ、2004年からAmebloにぼちぼちコンスタントに日記的な投稿をするようになり、2005年にはデザインの改変がきくExcite Blogに引っ越し。以来ずっとそこで書き続けているわけだが。本格的に「ブロガー」としての活動を意識するようになったのは2010年に富士通製携帯電話をブログレビューする「ケータイ会議」に参加することになってから。10名のブロガーさんたちが、それぞれの視点や切り口で、同じ製品のレビュー記事を書くというのがとても面白く。しかもそれが2か月間の長期レビューだったのでしだいにブロガーさんたちとも仲良くなり、今に至るまで自分もブロガー界隈の一角でいつも楽しく自由に記事を書き続けている、と。

そんな中で合ったのが、アジャイルメディア・ネットワーク社。ブロガーマーケティングの代理店のような活動をしていた会社さん。ケータイ会議のメンバーさんたちがよくその代理店経由のブロガーイベントにも参加しているのを知って、「僕も参加したい」という感じで、飛び込んでみたというワケ。いやー、面白かった。本業でオンライン広告の仕事をしていたけど、こういう風にリアルイベントでのコミュニケーションとか、すごく新鮮で楽しい。いろいろな製品やサービスに触れて、その企業やブランドの担当者の方から直接話を聞いたり、開発の裏話をちょっと教えてもらったりなど。ものづくりの現場を直接覗くことができたのが、とても面白かった。そして、その勢いでどんどん可能な限りいろんなイベントに参加して、そのたびにひたすらブログを書いていくという。そのうち、スマホからでも自由にブログが更新できるようになり、イベントに参加して写真を撮って、帰り道の電車の中で記事を書いてすぐにアップするなんてことも。

週末や、仕事帰りの夜など、多い時はほぼ毎日のようになにかしらいろんなイベントに参加してました。

私のブログの左メニューに、「Agile Media Networkパートナーブログ」と、「reviews公認ブロガー」というバナーが貼ってありますが、これはその当時の名残です。

そんなブロガーマーケティングも、SNSの台頭により次第にインフルエンサーやアンバサダーといったものにとってかわられるようになり、さらにコロナ禍によって対面式のイベントがことごとくなくなってからは、以前のような「ブロガーイベント」というものはすっかりなくなってしまいました。

ブロガーズフェスティバルも、2019年以来開催がなく。さらにアジャイルメディアのreviewsも2020年に終了。

寂しいなぁとは思いつつ。

* * * 

その後も、アジャイルメディアさんとは「アンバサダーマーケティング」の文脈で細々とつながってはいて。あくまでこちらはいち参加者としてそういったブランドのファンに向けたマーケティング施策に入っている感じですが。一度だけ、仕事でもアンバサダーマーケティングプログラムの運営でお世話になったのですが、そのプログラムも終了に。

いくつかのアンバサダープログラムにはまだ参加しているのですが、休眠状態のものがあったり、あるいはプラットフォームをよそに移してしまって、メルマガ会員と大差ないような状態だったり。昨年11月にコンビニスイーツのグループが立ち上がりましたけど、まだあまり動きがないような。いいちこアンバサダーも、なにやらこの夏に変わるようで、新しい名前の募集がはじまりました。

なんとなく混同されることが多いのですが、アンバサダーマーケティングとインフルエンサーマーケティングというのは似て非なるもので。広報と広告くらい違うんですよね。PRとADの違い。お金を支払って広告を載せてもらうのがインフルエンサーマーケティング。アンバサダーは広報やPRと同じで、ファンの人たちが自発的に広めてくれるというもの。マーケティングの現場でもこの違いをわかってもらうのが難しいこともあって。

企業やブランド側にとっては、代理店にお金を払う時点でどちらも同じようなものなのかもしれないけど。

僕は、アンバサダーの方が好き。お得意様を大切にするということ。商売の基本。
お金をばら撒いて空っぽの広告を垂れ流すのは、正直好きではない。本業は広告代理店勤務なのですけどね。

なので、アンバサダーマーケティングの文脈でいろいろできたらいいなと思うのですが、今担当している案件はそれとは全然違うところにあって。一応社長にはそういう案件をやりたいとは伝えてるので、まぁ機会があればやれるかもしれないけど。でもやっぱり、代理店として動くのと、自社サービスや製品を推すのとでは、やっぱり違うんだよな。

なんてことを悶々と考えつつ。

まぁとりあえず、好きなものには正直になろうと思うわけです。

by t0maki | 2023-01-27 13:28 | アンバサダー | Comments(0)