西洋美術館の「考える人」

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ロダンの「考える人」である。一点を見つめる表情と、こわばって硬直している前身の筋肉が、「考えている」ことを表現している。
ダンテの新曲をテーマにした彫刻、「地獄の門」を構成するモチーフのひとつでもある、と。
最初は、「詩人」というタイトルの彫刻で、この人物がダンテを表しているとする人もいるが、真実はわからない。
もともとのモチーフが「地獄を見つめている人」なので、もしかしたらそっちの方がこの彫刻のタイトルにぴったりくるのかもしれないね。
真偽は分からないけど、ロダンがちょうどこの彫刻をつくっていた頃、妻がいるのに教え子と恋に落ちていたなんて話もあるので、そんな意味でも地獄を見てるってのがぴったりなのかも。

このサイズの「考える人」の彫刻は、世界中に28体あるらしいですね。
日本では、この上野にある国立西洋美術館の他、京都国立博物館や、長島美術館、西山美術館、静岡県立美術館にもあるそうで。「考える人」を巡って、いろんな美術館を訪れてみるのも良いかも。僕は、アメリカに住んでいた時に「California Palace of the Legion of Honor」に展示してあるこの像を何回か見ている。ニューヨークにあったワールドトレードセンターの105階にも一体あったようだけど、現在は行方不明らしい。

リニューアルした後の国立西洋美術館に、今回初めて立ち寄ってみました。建物の中には入らず、エントランスのあたり、屋外彫刻を少し見ただけですけど。ル・コルビュジエが手がけたこの建物。今回の改修で、庭などはよりオリジナルのデザインに近づいたとのこと。今度また、ゆっくり訪れます。







by t0maki | 2022-07-25 18:07 | アート | Comments(0)