「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」でラドンのセットに感動する
2022年 05月 22日
埼玉県立近代美術館のイベントに登壇した際に、招待券をいただいて。
特撮ヒーローもので育った世代なので、見るものすべてが面白くて。「こんな風につくられていたのかー」と、感心しつつ。
特撮美術の大道具やセットそのものもすごいですが、さらにその制作進行のお金やスケジュール管理などのプロジェクトマネージメントの部分も見えたりして、それがとても興味深かったです。パソコンの無い時代、当たり前だけど全部手書きで。設計図とか予算とか、イメージボードなどを全部ペライチ資料にまとめて、それをチーム内で共有するとか、素晴らしい。
大阪万博で、黒川紀章さんのメタボリズムをテーマにした展示と並んで、井上さんが手がけた特撮動画も近未来の魅力がたっぷりつまっていて、「あぁ、こういう時代だったな」って改めて感慨深い。
今回の目玉は、映画『空の大怪獣 ラドン』の再現セット。こちらは、最新の技術を駆使して2か月かけて制作したらしいですね。
この展示を見た後、実際の映画も見てみました。翼の羽ばたきで、街が破壊されていくさまが特撮美術を使ってリアルに映像化されています。ただ、その尺がほんとうに短くて。最初からもう、強風で破壊されていく映像ばかりなのですね。この短いカットのために、膨大な時間と手間がかけられているんだな、と。感心しました。
今回のラドンセットは、当時のものを再現したものです。
当時の人たちは、そこも全部手作業でやっていたのだから、すごいですね。
屋上の観覧車。こちらもレーザー加工機で作成。
パソコンやデジタルCGIなどがなかった時代。すべてこんな風に手作業の連続なのですね。
僕らが見ていた特撮ヒーローの世界も、こういったクリエイターのひとたちが関わっていた、と。
感動しました。
by t0maki
| 2022-05-22 23:44
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