
屋外に置かれている彫刻で、この「裸でサックスを吹く小太りの男」のモチーフを時々見かけるのだが、これは黒川晃彦さんという彫刻家の方の作品らしいですね。家の近くにもあるんだけど、全部がそうなのかな?別の彫刻家さんが、この同じモチーフで作品をつくったりはしないのかな?
パブリックアートのモチーフとして擦られまくっているのが、裸婦像。裸の女性の彫刻。それこそ、この彫刻は至る所にいる。でもこれはさすがに、みんなで共有してるモチーフだから、誰がつくってもOK。同様に、母と子の像とか。男性の裸体もありますが。彫刻家は、裸をつくるのが好きらしい。それを見せられた市民の方々は「いやー、あの筋肉の表現はいいよね」とか、「やわらかい曲線が素晴らしいね」とか鑑賞するのだろうか?子供たちがおっぱいのとこだけ触ってくから、ブロンズのそこだけテカテカ光ってることについて、作者は(そしてその彫塑を発注した自治体の担当者などは)どう思うのだろうか。
っていうのは置いといて。小太りのサックス吹き。このモチーフで作品をつくったら、一発で「黒川さんのマネだよね」ってことになるんでしょうね。でも、このモチーフがとても需要があって、どんどん発注が来るのであれば、黒川さんが工房を開いて、そこにお弟子さんをたくさん抱えて、その人たちがいつか独立していくと、「黒川派」と呼ばれる、小太りのサックス奏者をつくる流派の人たちがたくさん生まれるのでしょう。それぞれ、本家とか、本舗とか、元祖、オリジナル、これが真性とか名乗りつつ。裸のおじさんがサックスを手に街中に乱立することになって。時折、トロンボーンを手にする小太りの男をつくった分家の弟子は「伝統からはずれておる」と、破門をくらったりなんかして。
そしたら、そちらの作品が後世認められて、「裸のドロンボー吹き」のカテゴリが確立するなど。
いや、しらんけど。