中銀カプセルタワービル50周年おめでとう!そしてありがとう

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1972年(昭和47年)4月5日に生まれた、中銀カプセルタワービル。その50歳の誕生日の翌週から、解体工事が始まる。

いや、50年、ここまでよくもったと言ったほうが良いのかもしれない。カプセルの耐用年数はもうとっくに過ぎてて、お湯は出ないし雨漏りはするし、満身創痍であるけれど、それがかえって魅力だったりもする。廃車置き場に放置された、往年のスーパーカーのような。あるいは、ジャンクヤードの宇宙船?僕がこのビルに魅かれたのも、そのレトロな近未来感だった。時代から取り残されようとしつつも、今でも十分に革新的という。かっこいいんだよね、本当に。

細胞が新陳代謝をするように、カプセルを交換しながら使い続けるという「メタボリズム」のコンセプトも、この50年で一度も交換されたことはなかった。ただ、中に住む人たちは目まぐるしく入れ替わりを繰り返すことによって、そこに確かに新陳代謝がうまれていたと思う。いや、増殖かな。カプセルの「元住人」というつながり。

2019年に、1ヶ月間ここに住まわせてもらった。そのおかげで、先日代官山の蔦屋書店で黒川さんや前田さんと一緒にトークイベントにちらっと登壇することもできた。そのイベント後の懇親会でも、カプセルでともに生活した人たちが集まって、当時の思い出を語ったり。トークイベントの会場で配っていたこの50周年のロゴも、ちゃっかりデザインさせてもらった。いろいろ、感謝の気持ちでいっぱい。

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4月12日から解体工事が始まるとのことで、本当に50年間お疲れ様でした。


by t0maki | 2022-04-05 18:44 | 中銀カプセルタワービル | Comments(0)