
3331のアキバタマビ21に面白い作品があった。天井から吊るされた、大量のスピーカー。150以上はあるだろうか。その一つ一つから、なにやら虫の鳴き声のようなものが聴こえてくる。それぞれの生き物が、まるで会話をしているかのような。
しばらくぐるぐると部屋を歩き回りながら、その電子の囀りに耳を傾けた。


林 暢彦 HAYASHI Nobuhiko
1992年 愛知県生まれ
2015年 多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科中退
音響作家。アルゴリズミックな生成音楽、サウンンドインスタレーション、ダンスや映画のためのサウンドデザインなどを手がける。録音術、音と聴取、環境における声と言語の起源などをテーマに制作。