今回、「東リ町アートフェス」に11点のハンコアートを描いて搬入したのですが、描いていて一番ハンコを押した回数が多かったのがこの『密蔵寺』の絵でした。お寺の建物の造形や、境内の木や、そして傍らの像なども含めて。他の絵の倍くらいの時間がかかりました。
販売するなら、3万円くらいは欲しいところ。
今回描いた11枚の絵は、全部タダであげてしまいましたが。ハンコ付きで。
ハンコは普通に押すと接地面が広いので、細かい部分を描くのに苦労します。この、屋根の下の垂木の部分であったり、左側にある像などは、ハンコを斜めにしながらエッジの部分を使って、ずれないように少しずつ少しずつ、慎重に押していきます。刷毛で線描をしているような感覚。
だいたい、このサイズのハンコを描くのに1時間はかかります。この『密蔵寺』だけは、それよりもかなり時間がかかりました。
このハンコは、大阪のタイヨートマーさんにつくってもらいました。データ入稿して、5営業日以内に発送してくれます。
最近ハンコアートを描くときは、だいたいタイヨートマーさんに依頼をしています。優美堂で壁画を描いた時も。
アップにすると、ハンコのタッチが見えますね。
だいたい、1時間に1万回くらい押し続けて描いています。なので、今回11枚の絵を描くのに、11万回はペタペタしているという計算。
ひたすらたくさん押し続けると、ハンコの面がすり減ってくることも。
これらの絵に、インクパッドを貼り付け、さらにマジックテープでハンコもくっつけて、来場者が自由にペタペタとハンコを押せるようにしています。観客参加型の作品なのです。密蔵寺で、ToyToyさんによるアイヌ音楽のライブがあった時に、会場に作品を展示していただきました。
展示と言っても、たんに地面に立てかけて置いているだけですが。ペタペタと押してくださった方がいて、うれしかったです。
そのライブ中、なぜか突然大量のカラスが集まってきて。
自然と一体となったアートフェスという感じで、良かったです。