ペトル・ホリーさんのオンライン歌舞伎講座

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日本人でありながら、僕はまだ歌舞伎を一度しか観たことがなく。しかもその時の演目が「風の谷のナウシカ」なんですけどね。歌舞伎自体は興味があるのですが、ちょっとハードルの高さも感じてしまう。「観に行っても、ちゃんと理解できるだろうか?」って思ったりもして。

今日は、チェコ人の歌舞伎研究家ペトル・ホリーさんによる『“歌舞伎通”しか知らない!?演目を200%味わうためのコツ』というオンラインセミナーに参加しました。
そうか、歌舞伎って一番最初は女性が始めたんですね。「出雲のおくに」って、聞いたことある。で、江戸時代には少年も出演してたのですが、それが禁止になってからは男性が女形も演じるようになる、と。なるほど。

カツラであったり、独特のメイクとか、あとは「見得を切る」と言われる独特のポーズなど、お話を聞いてたら「あれ?これってもしかしたら志村けんさんかも」って、ちょっと思った。志村さんの芸って、歌舞伎から来てるのかな。

質疑応答のコーナーで、「二枚目、三枚目」の語源が歌舞伎であることについての質問があったけど、かっこいいことの代名詞である二枚目役者は、なぜ一枚目ではないの?って質問が面白かった。

そういえば、そうだよね。かっこいいのに、主役ではない。歌舞伎の主役に求められるのは、単なる薄っぺらいかっこよさだけではなく、力強さとか、迫力とか、カリスマ性も必要なんだろうな、と思いました。現代の映画やテレビドラマなら、なんとなくかっこよければ主役に抜擢されるかもしれないけど、少なくとも歌舞伎の世界ではそれは単なる二枚目。一枚目にはなれない、と。そう考えると、二枚目って、褒め言葉ではないかもね。色男とか、優男とか、そんな感じ。

三枚目はもちろん、おもしろい道化役のこと。お笑い担当の、三枚目。
調べてみたら、これって「八枚目」まであるんですね。歌舞伎役者の肖像画が八枚掲示されることから。一枚目から八枚目まで、全部意味があるそうで。
ちなみに、八枚目は「座長」であったり、その演目を取り仕切る人だそうで。つまりは、リーダーということになりますね。
今度、統率力のあるリーダー気質のある人には「あなた、八枚目だねぇ」って、言ってみよう。

by t0maki | 2021-03-28 12:31 | Comments(0)