言葉を覚えるって面白い!アイヌ語を学ぶZoomイベントに参加
2020年 08月 16日

本日は、「ブロックゲームで遊びながらアイヌ語を学ぼう」というZoomイベント。講師は、アイヌ・パフォーマーとして口琴楽器「ムックリ」の演奏や、アイヌ文化継承の活動をなさっている、惠原詩乃さん。共同主催者は、アーヤ藍さん。アーヤさんとは、映画のイベントなどでよくお目にかかったり、僕の富士塚登山の企画に参加いただいたり。
お二人とも、僕が中銀カプセルタワービルに1か月間住んでいた時に、ムックリ演奏会のゲストとして来ていただきました。
そんなつながりで、お二人が面白そうなオンラインイベントを開催するというので、「参加する、するー!」って感じで、クローズドβ的な会に参加させていただきました。
アイヌ語、十代の終わりに興味があって、単語集みたいな本を買って、言葉をパズルのようにつなげて詩をつくったりしたことがあります。
もう、すっかり忘れてしまいましたがね。かろうじて、前回の詩乃さんの講義を覚えてたので、シシャモの語源がアイヌ語だってことだけは覚えてましたが。
今日は、「テ・アタランギ法」っていう手法を使って、アイヌ語を学ぶっていうのが趣旨。これは、ニュージーランドの先住民族であるマオリ族の人たちが、彼らの言語であるマオリ語を復活させるために使った方法だそうです。それを今回は、アイヌ語に当てはめてみて、みんなでやってみた、と。
本日のルールはこちら。
・アイヌ語以外を話さない
・メモを取らない
・間違いを楽しむ
・オーバーリアクションでのぞむ
アイヌ語自体が口承言語で、文字を持たないという特徴があるので、今回の手法もメモを取るのはNG。これが、けっこう自分には難しくて……。普段、言語を学ぶときに僕は書いてある文字から学んでいるんだなぁ、って思いました。耳で聞いても、いったん書き起こさないと頭に入らないみたい。そもそも、日本語もこうやって文章として書いているのが自分にとっては自然で、楽なので。文字タイプの人間。
あと、「ふ」と「ぷ」の違いとか、「れ」と「ね」とか、微妙に判別しづらいというか。音だけだと混乱しちゃって。後から思い出そうとしたときに、「あれ?どっちだっけ?」ってのが分からないんですね。
と、ここまで書いて思い当たることがあるんだけど、僕は歌の歌詞を耳で聞いて理解して、覚えるのがとても苦手。そもそも、歌詞の意味を理解するのが全然できない。歌を、音の連なりと音階の組み合わせと、リズムで覚えるので、それを言葉として意味を認識できないんだよなぁ。でも、いったん言葉にして、書いたりすると、すっと頭に入る。言語の認識が文字だ、と。
なんてことがありつつ、アイヌ語を学ぶこと自体は、とても楽しかったです。翻訳したり、通訳することなく、アイヌ語をアイヌ語のまま覚えるということ。ブロックを見て、まず詩乃さんが「〇〇」とアイヌ語で説明してくれる。見てる人たちは、それが自分たちの言語で何を意味しているのかを想像して、推測して学んでいく。それは、物体の材質のことかもしれないし、形かもしれないし、長さかもしれない。「しゅねっぷ」「とぅっぷ」「れっぷ」って順番に見せてくれた時は、「あ、これは数のことを言ってるんだな」と推測できました。
例えば、僕が突然アフリカとか中南米の奥地にたどり着いて、そこにいる少数民族の人たちと会話をしなければならないとき、通訳とかガイドさんがいない状態だったとしたら、たぶんまずはこんな風に言葉を覚えていくんだと思います。少しずつ、少しずつ、「これは?」「これは何と言うの?」っていう風に質問しつつ。
アイヌ語、面白かったです。アイヌは、文字を持たない民族なので、言葉やストーリーは口伝えの口承伝承。
もう現在では、アイヌ語が完全なる母語の人って、いなくなってしまったとのこと。失われつつある言語、ぜひマオリ語のように復活と保存ができると良いですね。
今回の「Uturano -ウトゥラノ-」のオンラインイベントは、第二回、三回の企画も予定しているということで、楽しみです。

Uturano -ウトゥラノ- vol.1「ブロックゲームで遊びながらアイヌ語を学ぼう」
by t0maki
| 2020-08-16 16:04
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