『風の谷のナウシカ』コミック版を久しぶりにまた読みました

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『風の谷のナウシカ』を読み終わったところ。昨日、映画館で観たので、その流れで。今日読もうと思って、注文しておいた。

ホントは、リアルタイムで買った全巻が実家にあるはずなんだけど、見つからなくなっちゃったんだよね。中学生の頃、続きが読みたくて仕方なかったのに、その頃3年弱の長い休載期間だった。ようやく再開して、完結したのが留学する少し前。ずいぶんと長い連載でしたね。それが今、全巻セットで一気に手に入るのは素晴らしい。

昨年末に歌舞伎のナウシカを観た際、コミックを買うか迷って、結局絵コンテ本の方にしたんですよ。文庫本じゃなくて、大きい方のやつ。
なんだかんだで、僕はこの作品からすごく影響を受けてるんだよな、と、改めて。

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ここから先は、ネタバレ含む感じで。まだ原作を読んでない人は、そっと閉じてください。

さて。

汚れてしまった地球。それを浄化するために作られた、腐海と虫の生態系。
地中の毒を腐海が取り込み、結晶化して砂になり、世界を再び綺麗にする、というのがこの物語の根底にある世界観。
ここで、ポイントとなるのは、その浄化された世界では、ナウシカの時代の人たちは生きることができないらしい、ということ。
綺麗な空気、甘い空気の中では、腐海と共生した人たちは生きることができない、と。

映画のエンディングは、その浄化されつつある腐海の底で、最後に「チコの実」が芽を出して、新たな世界を予感させる流れで終わりだったのが、コミックのエンディングはある意味その真逆というか。映画では「楽観的な希望」、だったのが、コミックの方では「実は絶望」みたいなことになっているんですよね。あるいは、「偽りの希望」とでも言うべきか。

どちらに感情移入をするかによって、すごく複雑な気持ちになる。
1,000年後の世界。これを読んでいる我々は、その「過去に失われた文明」の中に住んでいるんですよね。
確かに、フィクションの世界ではあるのですけど、僕らが「シュワの墓所」をつくったわけです。毒が浄化された、未来のユートピアのために、卵を残そうとした。でも、その未来に生まれるはずの胎児は、ナウシカたちと巨神兵によって焼かれてしまったわけじゃないですか。
って考えると、すごく複雑な気持ち。

この、シュワの墓所って、実はそっくりそのままエジプトのピラミッドなどにも通じるんですよね。「死後の世界で復活」を願って、死体をそのまま保存した。これって、「天国」で復活するってことじゃなくて、確実に「未来」での再生を狙ってたんだよね。科学技術の発展を信じて、干からびた肉片から生きた人間が再現できる時代がくると信じて。

同じようなことを、現代人もやってますけどね。医学の進歩を信じて、自分の体を冷凍保存して、いつか治療されるのを待つ、とか。
まさに、ピラミッドのミイラと同じような。

二つのポイント。
死を超越するということ。と、種を残すということ。

・個としての自分をずっと残しておきたいという願望
・種としての人間を子々孫々残したいという欲求

医学や科学の世界では、前者はタブー。
後者は、いままでずっとやってきたし、自然なこと。

旧人類が作り出した、ナウシカの時代の生態系。
世界を浄化する計画。
結局、ナウシカは自分たちで未来を切り拓くという選択をした。
浄化した後の世界で、人間は生きられないかもしれないけど。

墓所は破壊されたけど、人造人間のヒドラが管理する庭は残った。ということはつまり、人間以外の種は浄化の後に再生するかもしれないということ。

ここからは、物語の本筋からはずれるけど、頭に浮かんだことを勝手に書くと。
「Nature finds a way」って言葉があるんですよね。自然は、なにかしら解決策を見つける、という意味。
たとえば、街路樹で銀杏の雄のみを植えていたら、いつの間にか雄から雌になった木が出てきた、とか。
種を残すために、突然変異のアノマリーが出現して、そこから進化が起こる、とか。

ナウシカの時代の人間も、突然変異によって、浄化後の世界に適応できる人間がきっと現れると思う。
念話を操る、メタヒューマン的な「チクク」とか、まさに人間が進化する過程の存在のようにも見える。
ナウシカや、皇兄とか、普通の人が持っていないコミュニケーション能力は、進化の現れ。

かなぁ、とか、勝手に思ってるんですけどね。

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僕が中学生の頃、コミックの『風の谷のナウシカ』は、三年弱くらい連載がストップしてたんですよね。早く、続きが読めないかなーって、ずっと待っていた記憶。で、ようやく連載が再開して、僕が留学する直前くらいに完結したんですよ。

ラストは、衝撃的だったなぁ。

あれから、何度か全巻を読んでますけどね。良い作品だな、と、改めて。
本当は、映画の続編も観たいんですけどね。多分、宮崎さんはつくらないよなぁ。

あ、昨年末の歌舞伎は観に行きましたよ。コミック全七巻の世界が全て再現されてて、とても面白かった。
あぁいうの、良いですね。

by t0maki | 2020-06-28 00:42 | ライフスタイル>映画・書籍 | Comments(0)

書くこと、つくることが好き。旅をしながら写真を撮ったり、製品レビューをしたり、思いつきでいろんなところに飛び込んでみたりします。英語と走ることが得意。

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