Nemetonたちばなさんが講師のストーリー講座が面白い!
2020年 04月 26日
前回のおさらいとして、物語の核となる目的(CQ)であったり、それを達成するための道筋「ドラマカーブ」の構成であったりを復習しつつ、キャラクターについて、共感とは、感動とは、そして物語とは何か?というところを、2時間の講座で学びました。
「魅力的なキャラクターの条件とは?」という質問に対する、自分なりの回答を書く時間があったので、僕はこんな項目を列記しました。
共感される
愛嬌がある
善良で正直である
真摯である
利他的である
感情が豊か
仲間がいる
ここらへん、正解があるものではなく、人それぞれ違うと思いますが、こういうところから自分の物語に対する好みなんかも表れてきて面白い。
主人公の成長の物語として、二つの方向性がある。
長所を生かして、花開くか。
あるいは短所を克服するか。
たぶん、どちらかということではなく、両方の組み合わせなんでしょうね。
と、キャラクターの役回りについて。
主体
依頼者
敵対者
協力者
援助者
犠牲者
狂言回し(トリックスター)
ぼく、そういえばトリックスターを主人公にして、それが脇役から主役にとってかわるようなストーリーをつくりたいと思っていたんでした。つくりたいね、そういう作品。
「感情」と「感動」についての話を伺っている時、僕は何となく頭の中で「危機」が訪れた時に人間の反応っていろいろあるなぁ、と考えつつ。それぞれを盛り込みつつストーリーをつくっていったら面白いな、と思ったのでした。リアクションの分類。
「立ち向かう」ってのがあるよね。その中でも、自分の意思で立ち向かうのと、あるいは成り行きでどうしようもなくて立ち向かうのと。自分の身を守るためと、誰かを助けるためとでも、違いがありますね。
で、もう一つは「逃げる」ってのがある。文字通り、危機とは反対の方向に全力で逃げる。もしくは、物理的には逃げないのだけど、精神的に現実逃避をして逃げるとかね。明後日の方向に、問題が見えなくなるまで逃げる。それもまた、リアクション。
あとは、「ひたすら耐える」ってのも。自分では解決策を見出さずに、ひたすら誰かに助けてもらうのを待つ、みたいな。奇跡が起こるのをただ黙って待ってるだけ。
危機に対するリアクションにも、いろいろあるよね。これは、講義の内容とは関係なく、ただ妄想してた内容。
「なぜ人間は物語を必要とするのか?」っていう問いも面白い質問だなぁ。
僕はなぜ、映画を観たり、小説を読んだりするんだろう?
それって、ストレス発散のため?あるいは、リラックスするため。
人生について、学びたいから。架空の物語の中から、人生を疑似体験する。
泣きたいとか、笑いたいとか、感情を掻き立てる物語を欲することがあるよね。
それがそのまま、アクション映画、コメディ映画なんていう映画のジャンルにつながる。
知的好奇心を満足させるためってのもありそう。ドキュメンタリー映画とか、あるいは推理小説とかも実はこれかも。
で、スカッとしたいときは、わかりやすい勧善懲悪とか。
壮大なものに触れたいって場合は、エピックストーリーとか、神話的なものとか、英雄伝、伝説。
あるいは、宇宙の広さを実感するSFとかね。
時空を超えたり、超能力を手に入れたり。
現実で体験できないようなことを、物語で疑似体験するってことかも。
死について考えることで、生きることの実感を得る、なんてのも。
そうだね。そもそも「物語とは」なんてこと、普段はあまり意識せずにいたので、じっくり考える機会を得ることができてよかった。
物語の存在意義として、哲学的な問いに答えを見出す、あるいは見出そうとするってのはありますね。
二時間の講義のあと、質疑応答を含むアフタートークが1時間。こちらも、中身が濃くて、おもしろかった。
ドラマカーブの話の流れで、「小津安二郎さんの映画はどうなの?」って話がでて。そういえば、映画によってはそのドラマカーブがよく見えないのものも確かにあるな、と。ただ、それはカーブの振りが大きくないだけで、どんな映画でも、そこにストーリーがあれば、ドラマカーブは存在しますよね。という意味で、以下のようなコメントをたちばなさんに向けてチャットで投稿。
* * *
淡々と進行する物語(Vの形が浅いもの)でも、感受性の豊かな人は、そこにVが見えるし、逆に感受性の薄い人は物語を感じられないかもしれませんね。観る人に伝わりやすい物語と、そうでないものがありそう。観客次第??
映画や物語のお作法が分かっている人は、少ないヒントでもそこにストーリーを感じることができる、とか。
前回おっしゃってた、「フラクタル」のような、さざなみのようなVカーブもありそうです。
* * *
結果的に、このコメントに回答するかたちで、たちばなさんがアフタートークのシメをしてくださいました。
そうなんですよね。大きくうねるようなストーリーもあるし、小さく連続するさざ波のようなストーリーもある。
どちらが良いという話では必ずしもなく、人によって感動するポイントもそれぞれ。
共感するストーリーであれば、感動も大きくなる。
粒度、ということですかね。物差しの例えは分かりやすかった。ふり幅と、粒度。それをできるだけ大きく、かつ細かく描くことができれば、良い作品。
あー、絵画にも通じますね。大きなキャンバスに、ダイナミックに、かつ繊細に。
そういう作品が、人の心を打つんだろうな。
というわけで、今回のストーリー講座も面白かったです。
今回のシリーズは、月2回のオンライン講座で、6月までの三か月間続くそうで。
残りの2ヶ月も楽しみです。
by t0maki
| 2020-04-26 23:00
|
Comments(0)