映画『ブレッドウィナー』を観てアフガニスタンのことをもっと知りたいと思った

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アンジェリーナジョリーさんがエグゼクティブプロデューサーを務めた、アフガニスタンを舞台にしたアニメーション映画『ブレッドウィナー』を観てきました。

アフガニスタン、名前はよく聞くけど、イマイチ場所がよくわかってなかったので、映画を見る前に調べました。語尾にスタンが付く国が多いですね、この地域。

ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン。スタンっていうのは、「国」を意味するそうで。キルギスも、元はキルギスタン。日本か、日本国か、といった感じですかね。

日本人がアメリカを訪れた時のエピソードとして、「日本から来ました」って伝えたら「北京から近い?」とか「韓国に知り合いが行ったことがあるよ」とか、欧米人が同じアジアの違う国をいまいち区別できてないってことを言いますけど、日本人も中東のことをよく理解できてないよね。僕もなんですけどね。

以前、知り合いから頼まれて、2002年頃だったと思うのですが、地雷撤去の寄付を募るサイトをプロボノ案件として受けたことがありました。「あれってもしかして」と思って、過去のファイルを探してみたら、まさにアフガニスタンでした。すっかり忘れてたけど、こんなところに繋がりがあったとは。

で、この映画。2017年公開の『ブレッドウィナー』。アカデミー賞にもノミネートされていたそうで。カナダとアイルランドと、ルクセンブルクの合作。タリバーン政権下のアフガニスタンの街で生きる少女とその家族が描かれてます。

最近僕は、映画のストーリーを分解して、「ドラマカーブ」を視覚化するためにグラフ化するっていう個人的な遊びをしてるのですが。このブレッドウィナーのカーブはすごくユニーク。どこまでもどんどん落ちてく。それは、そのまま戦争の悲惨さに繋がってくんですけど。「戦争は酷い」って一言では片付けられない。戦争に取り憑かれてるのは、人間だから。

詳しくは、映画を観てください。
まずは、知るってことが大事。

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そして、上映後にトークセッション。映画の広報を担当しているアーヤ藍さんが進行を務め、日本国際ボランティアセンター(JVC)アフガニスタン事情担当の加藤真希さんがリアルな現在のアフガニスタンの話などをお話ししてくださいました。

アフガニスタンへの渡航が難しい中、加藤さんは度々訪れているようで。さらに、普段からオンラインではやりとりをしているとのことで、千葉の台風では現地の人が心配してくださったというエピソードも。

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アフガニスタンには、平和を願って活動している人たちがいる。でも、40年続く戦争の中で、平和だった時代のアフガニスタンを知る人はだんだん減ってきている。かろうじて、年配の人だけが、アフガニスタンが平和だった頃のことを覚えている、と。

生まれてからずっと戦争のある国で生活するって、想像もできないよね。その中でも、優しさと慈しみを持って、平和を願う人々がいるってことを知れたのは、このトークセッションのおかげ。

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映画館を出たら、平和な日本の年の瀬の光景が広がってて、なんだかちょっと変な感じがした。これが普通だと思ってはいけないんだな。こんなありふれた光景が、本当に幸せなことなんだな、と。
『ブレッドウィナー』は、エビスガーデンシネマで上映中です。



by t0maki | 2019-12-29 14:55 | ライフスタイル>映画・書籍 | Comments(0)