100km歩いた時の幻覚
2019年 06月 19日
小田原城から築地まで100kmの距離を制限時間26時間で歩くイベントに参加しました。
歩きながら、疲労と寝不足で軽い幻覚症状があったので、それについて書きますかね。
疲労によって認識力が低下することにより、そこにないものが見えたり、感じたりする。極限の世界を体験した人にとっては、ある意味あるあるだと思う。単なる勘違いなのだけど、意識が普通の状態だったら間違わないようなことも、疲労で頭が回らないと簡単に誤認識する。
よくあるのが、あちこちに人影が見えるというもの。立ち木とか、ゴミの袋とか、パッと見たときにそれが人に見えてしまう。
あとは、すれ違う人がみんな知り合いに見えてくることも。顔をうまく認識できないので、みんな過去にあった人のように見えてしまう。20年前の友人が、20年前のまま目の前に現れたりして、「あ、これは疲れてるな」ってのが分かる。
今回のウォーキングで体験したのは、痛覚に関するもの。早々に靴擦れができて足の裏の皮が剥けて一歩一歩踏み出すごとに激痛を感じるように。その痛みが広がっていって、皮膚の中に砂つぶが入り込んでいくような感覚があった。もちろん、幻覚なのだけど。
靴擦れの皮が剥けた肉の中に、砂つぶが入り込んでくるような感覚。海岸沿いを歩いたりしたので、実際に砂がシューズに入ることもあったのだけど、それが傷口から体の中に入ってくる感覚。あれは、ちょっと怖かった。100km終盤では、股の間から像の赤ちゃんが生まれそうな股ズレもあり、そこにも砂つぶが入り込んでくるような感覚があった。
疲労による認識力の低下で、普段見えないようなものが見えてきて、感じないようなことを感じる。これは、面白いな、と。
日常の中で幻覚や妄想に振り回されないように、いったんこういうのを味わっておいたら良いと思いますよ。現実との見分けがつきやすくなる。「あれって、おかしかったんだな」ってのが気づくようになる。
人間の認識力や意識って、時々不思議で面白いです。
by t0maki
| 2019-06-19 09:51
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