超短編「浦島太郎」のお話、13篇
2019年 05月 24日

『日本の昔話『浦島太郎』をモチーフに、13篇の超短編小説を書きました。ただ、それだけの本です。』
こんな書き出しで始まる、自作の電子書籍をKindleに申請中。
浦島太郎のお話をパロディにしつつ、13篇の短いショートショートを書きました。
販売開始になったら、改めて告知しますね。
作品の一例はこちら。
* * *
むかしむかしあるところに、浦島太郎という若い漁師がおったそうな。
ある日、浦島が海岸を歩いていると、子供たちが刀を振りかざして鬼を襲っているのを見かけました。
「これこれ、子供たち。鬼をいじめるのはやめなさい」
と、浦島は止めようとしましたが、子供たちは聞く耳を持ちません。
刀を振り上げ、ザクザク鬼に切り付けています。
ある日、浦島が海岸を歩いていると、子供たちが刀を振りかざして鬼を襲っているのを見かけました。
「これこれ、子供たち。鬼をいじめるのはやめなさい」
と、浦島は止めようとしましたが、子供たちは聞く耳を持ちません。
刀を振り上げ、ザクザク鬼に切り付けています。
頭に鉢巻をした子が、
「この泥団子を食って、お前も仲間に入れ」
といってきました。
「この泥団子を食って、お前も仲間に入れ」
といってきました。
浦島はその泥の塊を掴み、思いっきり頬張ったところ、
「わー、気持ち悪い」
といって、子供たちは逃げていきました。
「わー、気持ち悪い」
といって、子供たちは逃げていきました。
「助けていただき、ありがとうございます」
血まみれの赤鬼が涙を浮かべて礼をいいました。
「お礼に、竜宮城にご案内します」と、浦島の手を引っ張りました。
「いや、そんな。礼にはおよびませんよ」
と、浦島は断ろうとしますが、鬼の手を振りほどくことができません。
そのままズブズブと、海の中に引きずり込まれてしまいました。
とっぴんぱらりのぷー。
血まみれの赤鬼が涙を浮かべて礼をいいました。
「お礼に、竜宮城にご案内します」と、浦島の手を引っ張りました。
「いや、そんな。礼にはおよびませんよ」
と、浦島は断ろうとしますが、鬼の手を振りほどくことができません。
そのままズブズブと、海の中に引きずり込まれてしまいました。
とっぴんぱらりのぷー。
* * *
こういう作品が、全部で13篇収録されています。
99円で、Kindleから販売予定。今、審査待ちです。
by t0maki
| 2019-05-24 13:31
| アート>もの書き
|
Comments(0)