たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす

たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02341906.jpg


たたら製鉄。あの、『もののけ姫』にも出てくる、ふいごを使って火力を上げて、高熱で砂鉄を溶かして鉄をつくる方法ですね。


東京大学五月祭で、実際に作ってるところを見てきました。意外とシンプルな仕組みで作れるもんなんだなぁ、と。耐火煉瓦と送風機、炭、砂鉄。20キロの砂鉄を溶かして、5キロちょっとの鉄の塊ができるようです。


たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02354553.jpg
炉から取り出したばかりの鉄の塊。真ん中がまだ溶岩のように赤く光ってます。

送風口の「羽口」にくっついたのは、アクシデントらしいですよ。

たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02354608.jpg
水に入れて冷やします。

たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02354814.jpg
水の表面が一気に沸騰し、炎が上がる!迫力の瞬間。

たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02354992.jpg
取り出した後も、水をかけ続けます。水蒸気がもうもうと立ち上ってて、熱のすごさを感じます。

たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02355021.jpg

解体した耐火煉瓦。2種類のものを使ってるそうです。


たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02350148.jpg
こちらは、前日つくった鉄。20kgの砂鉄で、5kgちょっとの鉄の塊ができるらしい。ただし、この塊にはまだ不純物も混じってるので、純粋な鉄を取り出そうとするとまだ加工が必要、と。

昔の人は、ここから「玉鋼」を取り出して、刀剣をつくったということ。

たたら製鉄の実演を見て、文明とか産業革命について思いを巡らす_c0060143_02350268.jpg

迫力がありました。とんでもない高熱を人工的に作り上げて、鉄を取り出して精製する技。

こうして目の前で見ると、感動しますよ。やってみたいな、とも思います。陶芸にも似てるけど、もっとエキストリームな感じですね。

文明って、こうやって作られてきたんだな、とか。



by t0maki | 2019-05-20 02:33 | Comments(0)