ハンプティ・ダンプティを本気で翻訳してみた
2019年 01月 19日

単語の意味だけを和訳するんじゃなくて、詩の音とかリズムとか、雰囲気を含めて日本語化してみるという実験。
むしろ、単語の意味を崩してしまって、原文を日本語で再構築するような感じ。
今回、いくつかチャレンジしてみました。
まずはこちら。マザーグースに収録されている、『ハンプティ・ダンプティ』です。
英語の原文に続いて、僕が翻訳した日本語です。
* * *
【原文】
Humpty Dumpty sat on a wall,
Humpty Dumpty had a great fall.
All the king's horses and all the king's men
Couldn't put Humpty together again.
【和訳】
ハンプティ・ダンプティがよじ登る、
ハンプティ・ダンプティはすぐ落ちる。
集まった国中の人たち全員
ハンプティを元には戻せません。
* * *
こんな感じ。意味を正確には訳していません。あくまで、リズムと音を崩さないように日本語にしてみました。
各行の、最後の音を揃えています。
原文の最初の二行は「wall」、「fall」なので、日本語化したときも「る」で統一。
同様に、三行と四行目は、原文同様「ん」で揃えています。
声に出して読んでみると分かるかも。強弱をつけ、リズムをつけながら、音を楽しむように読んでみる。
そもそも日本語って、俳句や川柳、都々逸など、文字数のリズムが基本なんですよね。あ、い、う、え、お。文字ごとに区切られる。
英語の場合は、文字ではなく、音のリズムで詩をつくります。いろんな定型詩の形式があって、そこに当てはめていく感じです。これは、詩だけでなく、洋楽の作詞なども同じ。
歌詞を見てみると、きちんと韻を踏んでいるのが分かりますよね。歌詞を読むだけでも、そこにリズムがあるの、分かると思います。
ラップなども、まさに「音韻」の世界。そこに、心地よいリズムが生まれるわけです。
文字ではなくて、言葉を音とリズムで表現する。
難しいですけど、ハマるとすごく楽しいですよ。
次回は、マザーグースの中から、ぱ行をつかった早口言葉でもある『ピーター・パイパー』の翻訳にチャレンジしてみます。
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by t0maki
| 2019-01-19 15:16
| アート>もの書き
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