子供の頃から実は白髪でした
2018年 08月 30日
白髪なんだろな。でもまぁ、俺の白髪は中学の頃からだから。量は今ほどではないけど、ずっと昔から白髪だった。理由は知らん。多分、小学生の頃に肺が破けたあたりから、白くなってったんかもね。
老けたガキだったね。ひたすらずっと本を読んでた。活字中毒はどんどん進行してって、高校なんかはもう昼休みは図書館で本を読み漁って、通学時間も借りた本を読み続ける、と。図書館で本を読んでるか、あるいは校庭で走ってるかのどっちか。
留学先のアメリカの大学でアートにハマるも、活字中毒からは抜け出せず、手持ちの本はあらかた読みつくしてしまい禁断症状に。図書館で「日本語で書かれてる」っていう理由だけでワケもわからない専門違いの論文みたいなのを読みふけったり。これはアカンと、一時帰国した際にダンボールいっぱいの文庫本を古本屋で買いあさりアメリカに持ち帰ったけど、けっこうあっさりあっという間に読んでしまった。大江健三郎さんとか読み始めたのがこの頃。めちゃめちゃ古い、旧字体の夏目漱石さんとかも読んでたな。梶井基次郎さんの檸檬とか、何度も何度も読んでた。
中学校の尊敬する国語の先生(僕に書く楽しさを教えてくれたのがこの人)が、「落ち込んだ時は太宰治の『人間失格』を読むと良い。なぜなら、太宰を読むと落ち込んだ気持ちがさらに落ち込んで、あとは上がるしかないから」って言ってたのを真に受けて、留学の終盤に自分の進むべき道が見つからずに落ち込んだ時にその本を読んでみたら、全然落ち込むどころか、「この太宰という男は色恋沙汰とか体裁とかなんとちっぽけなことで悩んでるんだ」と、呆れた思い出。落ち込むレベルと方向性が違ってたんだな。全然共感できなかった。そんくらいのことで甘ったれんな、と。
自分としては、四年間の大学生活で学べることは全て学んだ。アートとスペイン語を中心に、博物館学やコンピュータを使った教育学部のクラスも取ったりしてみた。「この人は難しいからやめとけ」っていう噂のある教授が二人いて、その二人のクラスを進んで受講した。確かに難しかったけど、そのうちの一人の先生はアートの教授で、そのクラスがあまりにも面白かったのでアートにハマり、専攻も人類学からアート学部に転部した。正確には、アートのクラスを取り過ぎて、転部しないと卒業できなくなったから、決心した感じ。もう一人の授業が難しいと言われる先生は、スペイン語の教授で、初級レベルのクラスのはずなのに初っ端からクラスがほぼスペイン語だけで進行するという。さすがにこのクラスはついていけずにいったんドロップしたけど、自力で教科書を使って勉強して、次の学期にその先生のクラスを再度受講して、無事に単位がとれた。で、その先生のおかげでスペイン語を学ぶのが楽しくなり、副専攻としてずっと勉強し続けた。卒業時には、あと2つクラスを受講すればスペイン語でも学位がとれるとこまでいった。このあと、アメリカ西海岸を放浪して、ロサンゼルスで写真の仕事に就いた時に住んでたのは、周りがみんなスペイン語を喋る中南米の人たちが住んでいる地域だった。ちょこっとだけ、スペイン語を学んでたことが役に立ったよ。
なんの話だっけ?
あぁ、白髪の話か。
そんなもんだから、早めに老けてしまった自分だけど、心はいつまでも青年のまま。貪欲に新しいものを学びつつ、フレッシュな気持ちでいろんなところに飛び込んで行こうと思うわけです。世の中には、まだまだ面白いことがたくさんある。子供の頃にたくさんの本をむさぼり読んでたのと同じように、今はいろんな情報をネットから吸収し、そこで見つけた面白そうなところにどんどん飛び込んでいきたいと思うわけですよ。子供の頃に夢に描いた物語が、今現実に目の前に広がってる感じ。テクノロジーとクリエイティビティを組み合わせた遊びの企画もそうだし、マーケティングや広告の仕事もそう、こうしてブログや駄文を書き散らしてるのもそうだし、平日の夜や週末にあちこちでかけたりするのも。海外を旅して写真を撮ったり、船舶免許をうっかり取ってみたり、40過ぎて社会人学生をやって英語で小説を書いたかと思えば、陸上の大会でちゃっかりメダルを獲ったり。
自分が本の主人公にでもなった気分で、自由に物語を紡いでいく。いろんな人に出会って、話を聞いて、ページを増やしていく感じ。
自分が何歳で死ぬかは分からないけど、とにかく生きている間は、悔いが残らないように本気で遊び倒したい。っていうか、遊び倒してる。楽しいは正義だと、ホントに思うわけですよ。
好きなことを全力でやるために、好きではないことも全力でやり通す。本当に好きなことがあるから、嫌いなことをやるのも一向に苦にならない。好きなことをやり続けるためなら、なんでもやる。
そんな感じで、今日も生きている。
by t0maki
| 2018-08-30 23:42
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