カモのタグが付いてる人たち

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本当かどうかは分からないけど、悪質な訪問販売の業者たちは共通の暗号みたいなものを持っていて、押し売りでその家に来るとその家の住人のことを観察して、帰り際に玄関脇に「マーキング」してくんだと。その家が金を持ってるかとか、ガードが固いとか、セキュリティがしっかりしてるとか、ゴリ押ししたら落ちるとか。

それが本当だとしたら、多分僕の実家には「カモ」のマークが付いてたんじゃないかと思う。お袋が、金もないのにしょっちゅう高価なものを買ってた。音楽に全く興味が無いくせにレコードのクラシック全集とか。カセットテープ付きの学習教材とか。なぜか図鑑が2セットもあって、既に1セット買わされて持ってるのにも関わらず、「種類と対象年齢が違うから」って言われて、もう1セット買ったらしい。そんなに大量の図鑑があるのは、うちの他には図書館か古本屋くらいのもんだろう。一般の家には、そんなに図鑑ばかりたくさん揃えたりしない。

喘息やアレルギーに効くという高級羽毛布団を購入して、「無料洗濯サービス付きですので定期的に来ますね」って言ってた営業マンは、その後二度と現れることは無かった。その布団セットに何十万も払ったと思うよ。

なんでそんな押し売りに引っかかるのらたか。不思議でしょうがないけど、買ってるものを見てると、みんな子供のため、なんだよな。学習教材も、2セットの図鑑も、クラシックのレコード。羽毛布団も、小児気胸で入院したことのある僕のためだってのは分かる。分かるからこそ、そういう子を思う気持ちとか優しさにつけ込んでものを売りつける押し売り業者はヒドイと思う。買う方の自己責任だというのは分かるけど、いらないものを誇張や嘘で売りつけるのには、怒りを覚える。

押し売りとか、さすがに今はあんまり無いのかな。自分に必要なものだけをネットで手早く、比較しながら買える時代。インチキ羽毛布団を売る業者がいたら、その口コミが顔写真入りでネットに拡散するかもしれない。

うちのお袋がそのインチキ羽毛布団を買ったあと、近所の床屋に行ったら店主が大声でその押し売りがいかに胡散臭かったかを店内の客と話してた。そして、チラチラこちらを見て来るので、「あー、こいつはうちが布団を買ったのを知ってるな」と気づいた。おおかた、その押し売りが、「あの家で今売れた」なんてことを喋ったんだろう。

時代は変わったけど、人間の欲望とか金への欲求は変わらない。もっと巧妙な手口で、ものを売りつけて稼ごうとする。それが良いか悪いかというより、それが世の中の仕組みであり、人間の性なのだと思う。

もちろん、そんな人間ばかりでは無いけどね。ただ、正直で善良な人の家の前には、きっとみんなカモのマークが付いている。


by t0maki | 2017-12-07 10:28 | 乱文・雑文 | Comments(0)

書くこと、つくることが好き。旅をしながら写真を撮ったり、製品レビューをしたり、思いつきでいろんなところに飛び込んでみたりします。英語と走ることが得意。