2年間11月の後、2年前の10月

 例えば、どっかのウェブサイトに「今月の特集」ページがあるとする。
 立ち上げ当初はこまめにアップしていたようだが、気づけば最終更新日が2003年11月で止まっている。つまり、ここ2年近くずっとページの更新がなかったワケ。「2年間もずっと『11月』が今月って……」というツッコミはともかく、「そりゃいくらなんでもあんまりだ」ということで、ページの更新依頼がこちらに回ってきた。
 で、どういう更新の指示かと言うと、「えーと、来月は10月でしょ。だから……、2003年10月のを最新情報のとこに持ってきて」
 
 「なんじゃそりゃ」ですよ、全く。
 
 更新してないページを更新しているかのように見せる苦肉の策なのでしょうが、だからと言って新しいコンテンツを作るんじゃなくて、2年前の10月に作ったページを今年の10月に見せようって……。
 ちょっと、あまりにサイトユーザーをバカにしてませんか?ページを良く見に来てくれる人で、以前の記事を読んだことのあるユーザーさんなら、「あ、このページ、使い回しだ」ってすぐ分かりますよ。
 
 しがない雇われウェブデザイナーとしては、こういう全くワケのわからない指示にも「ハイハイ」と従わなければならないわけです。それが、悔しいし、腹も立つし、また無力感にもつながる。
 ただの「作業員」であるウェブデザイナーにコンテンツ企画への発言権がないのはともかく、実際問題として日々締め切りに追われているこちらとしては、製作期間残り数日間で再びプランニングからやり直しってのもありえないわけですよ。
 
 やれって言われたら、僕は喜んで取材に行くし、写真も撮って記事も書き、ページの更新までこなすのに、会社間の役割分担とか、スケジュールや予算なんかが絡んでくると、途端にフットワークが鈍くなって、かくしてこんな子供だましの更新でお茶を濁すことになる。
 うーん……。
 
 かくして、納得いかないまま、今日も僕は仕事に追われています。
by t0maki | 2005-09-30 12:19 | Comments(0)