ある意味、あの日の自転車冒険旅行は今でも続いてる

ある意味、あの日の自転車冒険旅行は今でも続いてる_c0060143_00444599.jpg

今から20年くらい前、1人でこの砂漠のハイウエイを自転車で走りました。Google Mapの航空写真、真ん中に縦に線があるのが道です。ホント、周りになんにもないとこ。地平線まで続く道をひたすら漕ぎ続けるっていう。

途中でタイヤがパンクしたので、タオルを濡らして石鹸を付け、ゴムチューブをゆっくりと撫でていって泡が出てるとこをパンク修理キットで塞ぎました。接着剤が乾くまでの間、ひたすら道端でぼーっとしてると、ピックアップトラックに乗ったおじさんが通りかかって「どした?大丈夫か?」って聞かれ、「大丈夫!」って答えた。そのままそこで景色見ながら、ひとり考えごと。

再び走り出して、すぐに喉が乾くから水を飲むと、その瞬間に汗が蒸発して結晶になる。顔を触ると、もう塩でザラザラ。皮膚が出てるところは直射日光で焼ける、焼ける。サイクリング用のグローブをはめてたんだけど、手の甲の部分に隙間があって、そこの部分だけしっかりこんがり焼けてたのは笑った。

身体はきつくてつらくてボロボロなんだけど、自転車乗ってこいでる時は地平線丸ごと景色を独り占めできて、風が気持ちよくて、この瞬間がずっと続けば良いなと思ってた。

調子乗って漕いでたら折り返すタイミングを失い、ようやく日が傾いてから引き返すことにしたものの、帰りはさすがにキツかった。3リットルくらい積んでた水はとっくに無くなって、補給できる店も水道もないし、でも喉は渇くし、意識は飛び飛びになるし、ホント死ぬかと思った。そして、そんなんも含めてめちゃ楽しかった。なんとか無事に帰れましたよ。

今でも、割とそんな感じで頼まれてもないのに勝手に限界ギリギリのところに自分を追い込んで、「生きてる!」みたいなのを味わったりするのが好き。そういうのが多ければ多いほど、人生って楽しいと思うのです。
by t0maki | 2017-04-05 00:43 | ライフスタイル>旅 | Comments(0)