イベントの質疑応答で知っておくべきお作法

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イベントやセミナーなどで、「質問ある方、挙手をお願いします」って言われた時の、誰も手を挙げずに会場が静まり返った時の気まずい沈黙が僕は苦手で。「えーと、あ。それじゃ……」って、手を挙げてしまうことがよくある。たいした質問があるわけじゃないんだよ。でもなんとなく、訊いてみたいことってあるじゃない?その場でしか聞けない内容。せっかく本人が目の前にいるんだから、むしろどうでも良い質問でもいいから、誰かが口火を切れば他の人が質問しやすくなると思うし。

どんなイベントでも手を挙げるわけでは無いけど、面白いなとか勉強になるなっていうイベントだったら、極力何かしら個人的にでも質問はする。すると、「ここだけの話」とか、ちょっとだけ裏話を聞けたりして、得した気分になる。そういうのって、リアルイベントならではの醍醐味だと思います。

というわけで、質疑応答で質問する時のお作法について書きます。まぁでも、そんな堅苦しく考えずに普通に訊きたいことを訊けば良いとは思いますが、ひとつだけ、「自分語りを延々する」ってのは止めた方が良いと思う。マイクを渡されて、簡単な自己紹介を始めたと思ったら、それが全然終わらないの。下手したら、登壇者なみに自分についてと自分の意見だけを滔々と語って、一向に質問にたどり着かない人、いません?いや、僕もたまにやっちゃうので人のことをとやかく言えないんですけどね。お客さんは、登壇者の話を聞きに来てるんだよ、と。限られた時間での質疑応答なので、質問は簡潔に。

ついでに言うと、「そのくらい自分で検索しなさいよ」っていう質問も良くないよな。みんな心の中で「ggrks(ググレカス=Googleでお調べになってくださいます?)」ってつぶやくような。

逆に、専門的すぎて会場の誰もついてけないような質問も「誰得?」みたいな感じになっちゃうので、自分だけが満足するような質問も良くないね。

って考えると、質疑応答で質問するのは意外と難しそうだけど、ちょっとしたテクニックがあるのでお教えします。質疑応答で、何を質問したら良いのか。

「その先」についての質問してみると良いと思う。例えば、イベント中に登壇者があるエピソードについて話してたとして、「で、その後、結局どうなったんですか?」とか、「今はどんな状況なんですか?」みたいな、「その先」の話を訊いてみる。すると、今まで見えなかった話が繋がったりして、ストーリーが広がっていくのがすごく面白い。

「今回はこんな製品を開発しました」っていう発表があったときに、「じゃぁ、次はどんなところを狙っていくんですか?」みたいな質問をぶつけてみると、製品開発の方向性が見えてきたりもする。優れたメーカーさんの場合は、1機種先どころか、2機種も3機種も先を見据えて開発してるからね。そういう、現場の話はすごく面白い。もちろん、全部は教えてはくれないけど。未来についての話を聞くのは楽しいよ。

イベントに参加して話を聞きながら、ちょっとした疑問をメモしておくっていうのは必須です。後から調べるためとか、あるいは直接質問する時などにも役に立つ。僕の場合は、スマホで入力する時も、手書きでメモをとるときも、あとで確認したい箇所には星印をつけておく。すると後で調べたり、質問したりしやすい。まぁ、テクニックというより、ごく当たり前のことだけど。

まぁとにかくとりあえず、訊きたいことがあればじゃんじゃん訊いちゃった方が良いです。どんな質問だって、居心地の悪い沈黙よりは全然良いですから。

じゃぁ最後に、もしあなたがイベントの司会をやってる時に、会場に向かって「何か質問はありますかー?」って呼びかけて、誰も手を挙げなかったらどうしたら良いか。参加者たちがみんな目をそらし、あたりは気まずい沈黙に包まれてる。そんな時の対処法はカンタン。

「会場から質問が無いようなので、では私から質問させていただきますね。えーと、先ほどおっしゃってたことについてですが……」って、自分から質問しちゃえば良い。その最初の質問の受け答えをしている間に、会場の誰かが質問したいことを思いつくかもしれない。結構、イベントに参加していると、すっかり「傾聴モード」に入っちゃってて、「発言モード」に切り替わらない時があるんですよね。だから、その間に少しクッションを入れてあげる。その間に、質問も出てくるはず。

それでもどうしても質問する人がいないなら、自分が2問目、3問目と質問を続ければ良いし、あるいはなんとなく会場アンケートとかやってみて「自分はそうだなーって方、手を挙げてもらえます?」「じゃぁ、自分はちょっと違うなーって方、いらっしゃいます?」って感じで手を挙げてもらって、その隙に「じゃ、そこで手を挙げてくださったかた。普段はどうです?」なんて感じで引き込んでしまう。とかね。

せっかくみんながその場所に集まってイベントをするんだから、参加者も、主催者も、気持ちよく進めたいし、そのイベントが実りあるものになって欲しいなぁと思うわけで。

というわけで、今回僕がお伝えした内容について、何か質問あります?


by t0maki | 2017-01-27 21:37 | ブロガーイベント | Comments(0)