チェコで地下探検

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プラハから車で約1時間。プルゼニュの「RANGO」というレストランが、僕らがチェコに着いて初めて食事をした場所でした。階段を下りていくと、落ち着ける温かみのある空間。天井を支える石を組んだアーチ状の構造(穹窿/ヴォールト)がいかにも中世な感じで「良くできてるなぁ」と思ったら、なんとホンモノだった。そこは、13世紀末から18世紀にかけてつくられた全長19kmにもなる巨大な地下空間の一部。

プルゼニュは昔、ビールづくりが盛んだったため、このような地下空間をビールの醸造や貯蔵などにも使っていたとのこと。その他にも、地下の井戸から水を汲み上げたり、あるいは下水や排水としても利用したり。使われなくなった井戸からは、昔の生活用品などが出土され、当時の生活様式を知ることができます。地下空間を巡るツアーもあるそうですよ。

日本だと地下は湿気が多くジメジメしていて不衛生なイメージですが、チェコの地下空間は気温も一定で過ごしやすく、ワインの貯蔵やビールの醸造にも適しているようでした。ピルスナー・ウルケルの巨大な地下ビール貯蔵庫や、リトミシュル城の地下にある彫刻ギャラリー、ワインテイスティングができる場所などもあったので、チェコで体験したいろいろな「地下空間」をご紹介していきます。5万体の遺骨が納められている納骨堂や、ボートで巡る地下鍾乳洞などもあり、チェコの地下旅も面白いです。


レストラン Rango

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プルゼニュの歴史的な地下道を利用したレストラン。オシャレで落ち着いた空間で、地中海料理がいただけます。



ピルスナー・ウルケル

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ピルスナービール発祥の地、プルゼニュで1842年から製法が受け継がれてきている世界的にも有名なビール。巨大な樽に詰められたビールは、この工場の地下で約1ヶ月間貯蔵された後、瓶詰されて出荷されます。常時約10万リットルのビールが貯蔵されているその地下空間は、通路だけでも全長9kmもあります。



国立ワイナリーセンター

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世界遺産の一部にもなっているヴァルチツェ城の地下には国立ワイナリ―センターのワインサロンがあり、100種類以上のワインを試飲することができます。



聖ヤコブ教会の納骨堂

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ヨーロッパで第二位の規模の、5万人の遺骨が納められている納骨堂(カタコンベ)。人骨と一緒に現代アートが展示されていて、静謐な空間になっています。



プンクヴァ洞窟

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プンクヴァ洞窟はモラヴィア・カルスト洞窟群のひとつで、神秘的な鍾乳石や石筍、大洞窟の天井が崩壊してできた巨大な渓谷、そして地下の川をボートで見学することができます。


リトミシュル城の地下ギャラリー

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ユネスコの世界遺産に登録されているリトミシュル城の地下にあるギャラリースペースでは、20世紀のチェコを代表する彫刻家オルブラム・ゾウベクの彫刻作品を鑑賞することができます。

というわけで、チェコを訪れたらいろいろあちこち地下探検してみても面白いですよ、という記事でした。

by t0maki | 2017-01-11 22:30 | ライフスタイル>旅 | Comments(0)