チェコのブルノ国立劇場でドヴォルザークのオペラを鑑賞
2016年 12月 27日

その場にいるみんながその場の空気感を共有するということ。リアルタイムにそこで表現されている生身の人間による歌であったり演技であったり、ダンスであったりが、見ている僕らの心に直接響いてくる。観客同士、感動が共鳴する感じが心地よかった。生まれて初めてのオペラ鑑賞、しかもチェコで。
チェコ政府観光局のご招待で、チェコを旅してきました。
ブルノ国立劇場の3つある劇場のうち、今回僕らが訪れたのはその中でも最も歴史のある「Mahen Teatre」。この建物は1882年に建てられたもので、当時としては珍しい電気による照明設備は、なんとトーマス・エジソン本人が電気の設計をしたとのこと。なにやらすごいところに来たな、と。




きらびやかな内装は、まるで映画やおとぎ話の世界に紛れ込んでしまったかのよう。劇場の方に案内され、普段一般の人はは入ることができない最上階の座席エリアにも入れてもらいました。ここだけ、19世紀の当時そのままの座席らしい。
この日の演目は、チェコを代表する世界的な音楽家のアントニン・ドヴォルザークによる、『Čert a Káča (The Devil and Kate)』というオペラ。邦題は『悪魔とカーチャ』。怖そうなタイトルですが、実は喜劇です。
オーケストラの生演奏と共に幕が開き、スピーカーを通さないリアルな歌声が劇場内に響き渡る。次第にそのオペラの世界に引き込まれていって、気づけば手すりから身を乗り出す様に鑑賞してました。
歌はもちろんチェコ語ですが、舞台の上の方に電光掲示板があり、リアルタイムで英訳が表示されてました。途中までストーリーを追っていたら、「なんかこれ、知ってるかも」って気づきました。以前、どこかで読んだことがあるのかもしれない。カーチャが地獄に連れてかれるんだけど、かえって悪魔が持て余してしまって、人間界に戻される、と。
三幕あって、幕間に休憩があるので、売店で飲み物を買って飲んだり。お客さんは、上品に着飾った年配の方々がたくさん来ていました。客層は演目にもよるとは思いますが、こうして見るとチェコではオペラがしっかりと文化として根付いているのだなと感じました。
by t0maki
| 2016-12-27 03:48
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