白黒の写真を見るたびに、あの瞳の色を思い出す

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貧乏アート学生だったからね、個展で作品を売ったりもしてたんだけど、売る相手も貧乏アート学生だったりすると、「じゃ、作品の交換で」とか、「タダでモデルやるから」みたいな感じでお金以外で取引することも。
彼女は、別に貧乏学生ってわけでもないんだけど、僕が専攻していた陶芸彫刻のクラスを受講してた女の子。ま、後輩ですわな。僕が大学卒業直後に最後の作品展をやったときに、「作品を売ってくれませんか?」って話しかけてくれたので「写真のモデルになってくれたら、タダで良いよー」って言ったら、ホントにモデルになってくれた、と。

目の色がとても印象的で、ファインダー越しに吸い込まれそうになったのを覚えてる。1,2時間くらいだったかな。白黒フィルムを6本くらい使い切って、自宅で現像した。当時、自宅のバスルームを暗室にして、良く写真を焼いていた。でもまだその頃は、その後写真が仕事に結びつくなんて思ってもいなかったけど。

彼女の写真を使って、そこからまた別の作品に発展させたりなどしつつ、待受けとか、スケッチとか、いろいろ使わせてもらっています。彼女の写真を見るたびに、白黒なんだけど、あの瞳の色を思い出すんだ。吸い込まれそうなあの瞳の色を。


by t0maki | 2016-09-30 18:37 | アート>待受画像 | Comments(0)