タイ観光アンバサダーとして、天神祭を船上で楽しんできた
2016年 07月 27日
通勤途中のよく通る道。歩道脇に水を入れた浴槽がポンと置かれていて、その中に亀がいる。歩道に面した民家の軒先なので、たぶんそこの人が飼ってるんだろう。通り過ぎしなにチラリと見ると、浴槽の中で亀がもがいていることがある。
タイ王国の観光アンバサダーになった。タイのイベントに参加したりいろいろ情報を発信するのがその役割。アンバサダーと聞くとたいそうな響きだが、これは結構誰でもなれる。なんなら今すぐ専用フォームから登録すれば、もうタイ観光アンバサダーだ。
タイには以前から興味があって、国際文化フォーラムの「りんごをかじろう」のイベントでタイの文化や「お守り」について学んだのが面白くて、今度来月家族でバンコクを旅行してくる。そんなきっかけもあって、今回の「タイ観光アンバサダープログラム」に申し込んだ。
その当選メールに気付いたのは、イベント3日前の金曜日。リマインドメールが届いた時に、初めて当選してたことに気がついた。タイ観光アンバサダーに申し込んだ際、一緒に大阪のイベントにも申し込んでいたのだ。当選者10名ということであまり当たることを期待していなかったのだが、うっかり当選していたらしい。ニュージーランド旅行の前後で超絶バタバタしていて、メールチェックが甘かったせいか、すっかり当選メールを見落としていた。当選に気付いた翌日は掛川でバイク体験。そのまた翌日は都内で試食会。はたして、イベントまでに大阪行きの準備は間に合うのか?
桜ノ宮駅を降り立つと、すでにそこは祭りの雰囲気。屋台が立ち並ぶ中、浴衣姿の女の子たちが歩いてる。もうすぐ、今年の天神祭のクライマックス。
「ホントに大阪に来ちゃったぞ、オレ」
「タイ観光アンバサダー」として、大阪で開催される天神祭に参加するタイ国政府観光庁の船に乗船できることになったのだ。午前中は東京で仕事をして、そのままパソコンを掴んで新幹線に乗り、なんとか間に合った。祭りが終わったら、その足で夜行に乗り、東京へと戻る弾丸旅行。
とりあえず、集合場所の桟橋へと向かう。「タイ国政府観光庁の船」はすぐに見つかった。乗り込むと、そこは既にタイ語が飛び交っていて、一足早くタイ旅行に来たような気分になった。
大阪の天神祭は、京都の祇園祭、東京の神田祭と並び、日本の三大祭りのひとつである。約一カ月間にわたって行事が執り行われるが、中でも7月25日の本宮の夜は、船渡御(ふなとぎょ)と呼ばれる神事が行われ、御神霊をのせた御鳳輦奉安船の他、約100隻の船が大川を航行し、5000発の花火が打ち上げられる。僕らが乗り込んだ船は「奉拝船」と呼ばれるもので、天神祭の協賛団体などが参加する正式な祭船。まさに、祭りの特等席であり、大川を航行しながら打ち上げ師が見られるくらいの距離で花火を楽しめたり、電光掲示板にメッセージが出たり、何よりも御神霊をのせた御鳳輦奉安船がすれ違うのを間近で見ることができる。初めての天神祭で、こんな最高の場所から眺められるのは、贅沢を通り越して自分にはもったいないくらいの気持ち。
「大阪締め」という手拍子を教わった。
トン、トン(2回)
「もひとつせ!」
トン、トン(2回)
「祝うて三度」
トトーン、トン(3回)
という手拍子の作法。
これを、船同士がすれ違う時や、川岸の人たちと交し合う。この一体感がなんとも楽しい。
天神祭を楽しみつつ、船上でも音楽やダンスなどのいろいろな催し物が行われた。
■シンハービールが飲み放題
「タイのビールと言えばこれ!」というくらい有名なシンハー・ビール。
今回初めて知ったのですが、「シンハー」っていうのは英語表記による愛称で、本来だと「シン」らしいですね。「SINGHA」の「HA」部分は発音されない、と。ちなみに、SINGHAは古代神話に登場する獅子のこと。
■タイマッサージ&スパ体験
「じゃ、お願いします」って椅子に座ると、タイ人の女性が肩から首筋にかけて手を置き、おもむろにグリグリグリグリって指を走らせた瞬間、オレは思わず「おぉぉぅっ!」と声が漏れました。指の力、すごいっすね。これは気持ち良い。船の後方に椅子が2席用意されてて、そこでタイ人のスパのスタッフさんがマッサージを提供してくれていました。
■ロイクラトン作り
大阪の天神祭ともちょっと似ているのですが、タイには「ローイクラトン」というお祭りがあり、灯篭流しの習慣があるそうです。今回は、その灯篭をつくるミニワークショップ。発泡スチロールのベースに、花びらを交互にピンで挿していきます。最後に上面に造花を挿し、蝋燭と線香を立てて完成。さすがに大川に流すことはできないので、完成した灯篭はお土産としてお持ち帰り。
■タイ舞踊
3名のダンサーさんたちによる、タイ舞踊。地域によっても、踊りが違うとのこと。3種類の踊りを披露してくれました。大阪のお祭りで、タイのダンスが見られるとは!すばらしい体験でした。
■バンド演奏
今回、すごく頑張ってくれていたのが、タイの伝統楽器を使ったバンド演奏。特に、打楽器担当の方がノリノリで、すごく楽しかったです。縦笛と、木琴のような楽器、そして不思議な形の弦楽器。
▼打楽器の人、楽しそうに演奏する。 #タイアンバサダー
▼弦楽器、可愛らしい女性。 #タイアンバサダー
▼笑顔が眩しい。 #タイアンバサダー
▼タイの伝統的な楽器を使って、演奏。 #タイアンバサダー
天神祭の船渡御。もちろんメインは御神霊をのせた船、「御鳳輦奉安船」が通り過ぎる瞬間を祭りの船たちもみんな静かに見守っていました。雅楽器の音色と共に、厳かに御鳳輦奉安船が航行していく姿は、鳥肌が立つくらい美しい。東京から離れた大阪の街で、さらに遠く離れたタイの人たちの船に乗り合わせ、こうして天神祭に参加できたのはなんとも不思議で貴重な体験でした。たぶん、竜宮城ってこんな雰囲気なのかもしれないとちょっと思ったり。亀は助けてないけどね。
というわけで、来月はタイのバンコクへ家族旅行。「タイ観光アンバサダー」として、しっかりレポート記事を書きますよ。
by t0maki
| 2016-07-27 18:30
| ライフスタイル>旅
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