『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EX HIBITION “O”』の歩き方
2016年 04月 01日

ロンドンを拠点にして、各国で活躍するクリエイティブ集団「Tomato」。
その結成25周年を記念した作品展が渋谷で開催中なのですが、渋谷の街をジャックする形でいろんな会場に作品が点在しています。その効率よい回り方を今回ご紹介。
『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”』
http://www.parco-art.com/web/museum/exhibition.php?id=895
メインの会場は「渋谷パルコpart1」なので、まずはそこを目指します。
▼渋谷パルコの正面入り口

到着すると、1階の正面口に「Interactive Video Grid」っていう、参加型のインタラクティブ作品が展示されています。カメラを見ながらボタンを押すと、その動画が9つのマルチディスプレイに現れますので、ぜひ試してみてください。
▼「Interactive Video Grid」 右下のグリッドに写ってるよ。

3階のパルコミュージアムがメインの会場です。ここでチケットを購入。地下階にあるギャラリーXの展示と共通のチケットですが、再入場はできないので注意してください。まずはじっくり、パルコミュージアムの作品展示を堪能しましょう。
▼パルコミュージアム(PART1・3F)

▼Tomatoの25周年記念の作品展、歴史が詰まってる。

▼しっかりじっくり見てきました。

▼見どころが多すぎて、とても全部は紹介しきれない。『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”』

作品タイトルや解説はほとんどありません。僕はたまたま、昨年目黒で開催された10日間の「Esinクリエイティブワークショップ(Tomatoワークショップ)」に参加したので、Tomato共同創設者のジョン・ワーウィッカーさんからかなり詳しくひとつひとつの作品について教えてもらいました。もちろん、そこにある全部ではないですが、いろんな作品の背景を知ると、さらにまた展示が面白いです。今回、書籍化もしたジョンさんの写真作品は必見。僕はもちろん、本も買いました。テレビ朝日のロゴは有名ですよね。ロゴなのに決まった形が存在せず、定型をもたないパターンがロゴって、すごく画期的で素晴らしい。いろいろな仕事のクリエイティブとか、Tomatoの創立メンバーでもあるアンダーワールドに関するものとか。じっくり観て回りましょう。
▼みんな若い

▼最近買ったやつの。

▼テレ朝のロゴとかね。ロゴなのに定型じゃなく、パターンっていうのが画期的。

十分堪能したら、地下一階へ移動します。ミュージアム入口の脇にある階段を使うのがおすすめ。階段スペースに映像作品が展示されているので、そちらを見ながら移動します。地下に行ったら、共通チケットを出して、第2会場のPARCO GALLERY Xへ。アンダーワールドの音楽と共に、そのメンバーでもあり、Tomatoの共同創設者でもあるKarl Hydeさんのインスタレーション作品が壁一面に描かれています。制作時に着用していたTシャツ、ジーンズ、スニーカーも展示されていますよ。
▼「TOKYO STREET POEM instillation by Karl Hyde sound scape by Rick Smith」

▼シューズも展示

▼服も展示。渋谷パルコの地下一階にある、PARCO GALLERY X

地下1階フロアにはもう一つ、”O”(オー)のモニュメントも展示してありますので、これも観ておきましょう。
▼”O”(オー)のモニュメント

そこからパルコを後にして、もう一つの作品展示会場、オニツカタイガーへ。MODIのあるビルの横からオニツカタイガー渋谷店に入って、その2階にジョン・ワーウィッカーさんの作品が展示されています。ライブペインティングを見に行きたかったですが、あいにくその日は予定が入っていて参加できず。オープニングの日にちょっと挨拶しただけ。一年ぶりでしたが、お変わりなく。
で、もう一つの作品。オニツカタイガーのシューズに模様が投影されているでしょ。そのパターンのもとになっているイラストが、その隣にパネル展示されています。その作品は、ジョンさんによる『Time|s|pace』っていうシリーズ作品のひとつ。その「街のリズム」を色とパターンで表現した作品。オニツカタイガーに展示されているのは、「渋谷」をモチーフにしたデザインです。
▼ジョンの作品。使った道具も展示されています。

▼オニツカタイガーと、ジョン・ワーウィッカーさんとのコラボ作品。シューズにプロジェクションマッピング。 #tomato

▼こちらが街の色。

この作品の面白いのは、ジョンさんご自身は色を認識できないこと。色覚異常の症状があることを、ご自身でも公表されています。その上で、この色とパターンをモチーフにした作品をつくるということはすごく興味深いのです。自分が認識できない「色」を作品の中に組み入れ、それを僕らが「色」と認識して理解する。不思議なコミュニケーションがそこには存在しています。ある意味コントロールされた偶発性。意図しない必然、みたいな。シューズ屋さんにいるのも忘れて、作品に見入ってしまいましたよ。
簡単に書くつもりが、意外と長文になってしまいました。
要約すると、パルコ渋谷の入口でカメラに写って、三階のメインギャラリーでチケット買って展示を堪能し(そこで書籍やCDを購入し)、階段で映像を見ながら地下に降りて第二会場でインスタレーションを観る。で、その後パルコを出て、MODIの方にあるオニツカタイガーでジョンさんの作品を観る、と。
そのあとは、渋谷の街のあちこちにある、ステッカーをスマホアプリで読み取って、そこに出てくるAR作品を堪能すると、だいたいひととおりいろんな作品を観たことになると思います。


最後の週末は、特別企画もあるようなので、そちらもぜひ。
『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”』
http://www.parco-art.com/web/museum/exhibition.php?id=895
会場: パルコミュージアム(PART1・3F)、ギャラリーX(PART1・B1F)、その他
期間: 2016/03/12 (土) -2016/04/03 (日)
開場時間: 10:00~21:00
※入場は閉場の30分前まで、最終日は18時閉場
※会場によって時間が異なります。
入場料: 2会場(パルコミュージアム、ギャラリーX)共通チケット
一般500円・学生400円・小学生以下無料
※共通チケット販売はミュージアムのみで行っております。
主催: パルコ
企画制作: TOMATO、THE TOMATO PROJECT実行委員会(パルコ、バウコミュニケーションズ)
後援: ブリティッシュ・カウンシル、日本ユネスコ協会連盟、渋谷区
特別協力: 渋谷のラジオ、東京タイプディレクターズクラブ、五十嵐威暢
協力: 渋谷区商店会連合会、中央ブロック
オフィシャルパートナー:
Galaxy、accenture、Onitsuka Tiger、arara、YPP、Lithmatic、URBAN RESEARCH Co.,Ltd.、UNDERCOVER、ANREALAGE、PORTER、mintdesigns
その他会場: シネクイント(PART3・8F)、エントランスホール(渋谷パルコPART1・1F)、ステアケースギャラリー(渋谷パルコPART1・B1F-3F階段)、屋外アートジャック(渋谷パルコPART1・屋外各所)
※その他会場はシネクイントを除き無料
by t0maki
| 2016-04-01 20:42
| アート
|
Comments(2)