『iWire ブロガーミーティング』に参加してきたことを書いてたら長文になった
2015年 03月 12日
電通本社で開催された、『iWire ブロガーミーティング』に参加してきました。
さて、どんな風に記事にまとめようかな。
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■ 甘口
□ 辛口
ではまず、甘口モードから。
iWireとは「インフルエンサーワイヤー」の略称で、ブログリレーションやアンバサダーマーケティングで実績のある「アジャイルメディア・ネットワーク」と、言わずと知れた国内広告代理店の大手「電通」が共同で立ち上げ運営しているサービス。「ニューズレター」をフックにしてブロガー向けに情報を提供し、ブログ記事を書いてもらうことで、広告プロモーションに役立てよう、というのが特徴。
一般的な「プレスリリース」との違いは、このiWireから配信されるニューズレターが、きちんと情報が整理され、データが付け加えられ、編集された状態で届くということ。だから、情報の切り口がユニークで面白い。
さらに、iWireにはブログ界では名の知れた「話題作りのエキスパート」の方々が外部編集委員として参加しているので、このニューズレターが面白くならないわけがない。
そして、ブロガーさんたちはこのとびきりの「ネタ」を元に、自由にブログを執筆することができます。そのニューズレターの感想でも良いですし、さらにそこから派生して調べてみた内容とか、発見とか、あるいは単に記事へのツッコミでもOK。記事が書きやすいように、PDF形式の他に、テキスト形式の素材も用意され、さらにニューズレター内で使われている画像素材もブログ記事執筆に利用することができます。もともと特徴的な記事をさらに自由に味付けできるので、いろんなブロガーさんたちが個性溢れる記事を執筆しています。まさに、ブロガーにとってはいたれりつくせりのサービス。
昨年4月にサービスが始まり、もうすぐ1年。現在、第26回目のニューズレターが配信され、今後も定期的に配信されていく予定です。さらに、ニューズレターの配信だけでなく、商品モニター企画や、リアルイベント、そして今回のようなブロガー向けの交流イベントなども定期的に行われています。
もちろん、このニューズレターが届くのを僕も楽しみにしていて、すべてのニューズレターに関して記事を書いています。
商品モニターやイベントのお土産などをいただくことはありますが、基本的に報酬はなし。ただ単に、書くのが楽しいので、書いているという感じです。
さて。
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□ 甘口
■ 辛口
「電通社員は写真撮影NGでお願いします。われわれ電通の社員は電通のプロパティの一部なので、建物内部の撮影同様、ブログ記事等には出さないでください」
あ、終わったな、と思った。
このニューズレターの特長は、単なる無機質なプレスリリースとは違い、書いてる人(編集者)の魅力が伝わってくることでした。
実際、本当に面白い方がいます。別のイベントでもご一緒させていただく機会もあったり、もっとどんどんニューズレターを通じて個性を出せばよいのにと思いましたが、そもそもそれはNGなんですね。
カレー記事の体当たり感が好きでしたが、あれ以上は期待できないってことなんですかね。
今回のイベントも、ブロガーには関係なさそうな「広告の市場規模」やら「クライアントニーズ」やらのビジネストークを聞かされて、今まで「自由に書いて言い」って言われていたのに、突然「クライアント」とか出てくるから、ますます「どう書いて良いかわからない」なんて人が出てこないか心配。
僕が聞きたかったのは、ニューズレターの編集・執筆の苦労とか、サービス自体の今後とか、悩みとか、なにかみんなで一緒にできることがないかとか、そういう話をしたかったな。
あと、「最近はサービスも成長し、記事数も順調に伸びていて」っていう発言に違和感がありました。
確かに、イベントやモニター企画をやった回は記事数が伸びている。でもそれは、あくまで「報酬」が発生したときの「対価」としてのブログ記事数であって、そもそものインフルエンサーワイヤーの人気とは違う気がするのです。
気になったので、iWireのニューズレター配信と、それに対するブログ記事数を調べてみた。
全26回のニューズレター配信に対し、3月11日時点でブロガーが書いた記事は248記事。一番多かったのは、Vol.15の『吉田栄作 が「家族バンド」 を結成! WEBムービーで父親役を熱演。』のニューズレターに対する42記事ですけど、これは吉田栄作が出演するリアルイベントがあったことと、その後に実際に商品をモニターできる企画がセットになっていたから。モニター記事を複数アップしているブロガーさんがいたので、結果的に記事数が伸びた、と。
ただ、イベントやモニタープレゼントを除いて、ニューズレターのみに反応して書かれたブログ記事って、相変わらず10件集まることはまずない。
Airbnbも、Boseも、20件以上の記事が集まったのは、リアルイベントをやったおかげ。仏ブランドの香水の回はモニター企画でプレゼントがあったので17件。先日の空手イベントは記者会見に招待があって14件。
前回のブロガーミーティングで配ってた鯨肉でさえ9件。いや、そもそも言うと、前回のブロガーミーティングの記事が4件っておかしくないですか?記事執筆が必須ではなかったとしても、それなりの「ブロガー」さん達があの場所に集まったのに、それについての記事が4件って……。
あと、外部編集委員の存在が謎なのだが、それについてはここでは省略。
お米の記事が6人で、うち2人が編集委員。
バイクの記事が6人で、うち2人が編集委員。
タバスコの記事が5人で、この時は編集委員は1人だけ。
希少糖が7人で、2人が編集委員。
カレー記事は5人だけど、まだ配信したばかりなのでもう少し増えるかな?
もしかしたら、実はここに含まれていない記事もあるのかもしれないけど。
ただ言えるのは、この数字の流れで見る限りでは、イベントやモニターがない状態では、iWire自体の成長はあまり感じられないってこと。
さすがに、昨年7月に3人しかブログを書かなかったことが2回あったりとか、9月に書いた僕1人のときに比べたら増えてるのかもしれないけど、せっかくしっかりニューズレターを書くんだから、もうちょっとブログ記事も増やしましょう。
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→ もっと建設的な話をしましょう
このニューズレターの特長は、編集者がいて、きちんと血の通ったストーリーが見えてくる「ネタ」が届くこと。
ソーシャルでもブログでもなんでもそうだけど、「中の人」の存在が大きいわけですよ。
成功しているコミュニケーションマーケティングって、やっぱり中の人の個性が発揮されているし、主催者と参加者との一体感があるように思います。
でも、「電通社員は表に出れない」という。電通のプロパティだからっていうのが謎ですが。
だったら外部編集委員が積極的にニューズリリースやコミュニケーションの役割を担うべきところなんでしょうが、そんな気配は今の所ほとんど感じられない。
僕がiWireの記事を書き続けているのは、初回のキックオフ的なイベントで、徳力さんがこの新規サービス立ち上げにかける思いを熱く語っていたから。だったら、応援しようかな、と。
このサービスのことを初めて聞いたとき、わざわざプレゼン資料までつくって提案した内容があって、それは「運営者」も「クライアント」も「ブロガー」も、全員がハッピーになれる仕組みじゃないといけないよね、という話。運営者とクライアントは、ビジネス的な相互メリットで良いと思いますが、じゃぁブロガーのメリットは?正直、ニューズレターサイトからのトラフィックなんて、ほとんど無い。
今回のブロガーミーティングも、なんとなく運営とクライアントのビジネストーク的な部分が目立ったりして、だからそこがなんとなく「ブロガー」としてのおれたちはどう返せば良いかわからない、と。その場の一体感もそれほど生まれず、なんとなく最後は次のニューズリリースの紹介で終わってしまって、こっから先は?と。
別に、金をかけたイベントやモニター企画を期待しているわけじゃない。
iWireのファンを増やすには?「アンバサダーマーケティング」のエキスパート的にはなにか無いのだろうか?
ちょっとしたことで良いんですよ。もうホント、ちょっとした工夫というか、手間で、だいぶ変わってくるはず。
コミュニケーションをデザインするっていうこと。
なんか、久しぶりに長文になった。
iWireの記事については、いつもあんまり役に立たないようなどうでも良いゆるふわなツッコミみたいなのばかり書いてますが、サービス自体には期待しているし、もっとうまくいって欲しいなと思っています。
ま、とりあえず今の僕にできるのは、来た球(ニューズレター)を全部打ち返すことだけ。
誰も拾ってくれない凡打でもね。
by t0maki
| 2015-03-12 12:12
| ブロガーイベント
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