ラクガキ×ラクブン:『サンタはいる?』
2012年 05月 13日
(drawn by TAMKAI)
『サンタはいる?』
俺: で、なんのハナシだっけ?
妻: サンタでしょ。サンタいるってハナシ。
俺: あぁ、それそれ。サンタはいるよ。
妻: だから、いまどき小学生でもサンタクロースなんて信じてないよ。
俺: でも、プレゼント届くじゃん。
妻: そんなの、お父さんが夜中にこっそりやってるに決まってんじゃん。
俺: そう、それなんだよ、それ!
妻: はぁ?どういうこと?
俺: 白髭赤服メタボな架空のじいさんがサンタなんて、誰も信じないよ。
妻: でもあんた、サンタ信じてるって言ってたじゃん。
俺: だから、僕が信じてるのは、現実世界のサンタ。それは、お父さんかもしれないし、恋人かもしれないし、正体不明の慈善家かもしれない。でも、ホンモノのサンタって、そういうもんなんじゃないかな、って。
妻: それは、サンタ本人じゃなくて、サンタのフリしてるだけじゃん。
俺: そうなんだよ、サンタ役の人達が世界中に広まって、それぞれみんなが子供達にプレゼントを贈るのって、ステキな事じゃない?その現象を、僕らは「サンタ」って呼んで良いと思うんだよ。
妻: なんか良く分からないけど、なるほどね。まぁ、実際に世界中の子供達が、その日はプレゼント受け取るわけだもんね。
俺: それが、空想上のおじいさんの仕業って信じても良いけど、僕は普通に現実のお父さんとか、お母さんとか、子供を思う大人達だと思うわけ。そういうやさしい気持ちが、「サンタ」の正体なんだよね、っていう。
妻: まぁ、それだったらサンタ信じても良いかな。
俺: ちなみに、日本語で「三多(さんた)」ってどういう意味か知ってる?
妻: え?んーと、三人多いってこと?
俺: そんな、怪談話のオチみたいな……。文章の上達に必要な、多く読み、多く書き、多く推敲するってことだよ。
妻: じゃぁあんたはサンタじゃなくて、ニタね。
俺: え?なにそれ。
妻: 推敲しないじゃん。
俺: あ……。
(written by TOMAKI)
「ラクガキ×ラクブン」は切り抜きジャックのTAMKAIと、日曜アーティストの工房のTOMAKIとによる共同プロジェクト。
お互いがラクガキを送りあい、そこから勝手に文章(ラクブン)をつけるという、まさに右脳と左脳のコラボレーション。
前回の予告通り、今回はサンタについて。ホントはクリスマス前に書こうとしてたネタだけど、今頃になって公開してみました。俺と妻シリーズ。会話はフィクションです。
切り抜きジャック
http://tamkai.com/blog/
by t0maki
| 2012-05-13 12:00
| アート>もの書き
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