ラクガキ×ラクブン:『サンタはいる?』




ラクガキ×ラクブン:『サンタはいる?』_c0060143_013354.png

(drawn by TAMKAI)


『サンタはいる?』

俺: で、なんのハナシだっけ?

妻: サンタでしょ。サンタいるってハナシ。

俺: あぁ、それそれ。サンタはいるよ。

妻: だから、いまどき小学生でもサンタクロースなんて信じてないよ。

俺: でも、プレゼント届くじゃん。

妻: そんなの、お父さんが夜中にこっそりやってるに決まってんじゃん。

俺: そう、それなんだよ、それ!

妻: はぁ?どういうこと?

俺: 白髭赤服メタボな架空のじいさんがサンタなんて、誰も信じないよ。

妻: でもあんた、サンタ信じてるって言ってたじゃん。

俺: だから、僕が信じてるのは、現実世界のサンタ。それは、お父さんかもしれないし、恋人かもしれないし、正体不明の慈善家かもしれない。でも、ホンモノのサンタって、そういうもんなんじゃないかな、って。

妻: それは、サンタ本人じゃなくて、サンタのフリしてるだけじゃん。

俺: そうなんだよ、サンタ役の人達が世界中に広まって、それぞれみんなが子供達にプレゼントを贈るのって、ステキな事じゃない?その現象を、僕らは「サンタ」って呼んで良いと思うんだよ。

妻: なんか良く分からないけど、なるほどね。まぁ、実際に世界中の子供達が、その日はプレゼント受け取るわけだもんね。

俺: それが、空想上のおじいさんの仕業って信じても良いけど、僕は普通に現実のお父さんとか、お母さんとか、子供を思う大人達だと思うわけ。そういうやさしい気持ちが、「サンタ」の正体なんだよね、っていう。

妻: まぁ、それだったらサンタ信じても良いかな。

俺: ちなみに、日本語で「三多(さんた)」ってどういう意味か知ってる?

妻: え?んーと、三人多いってこと?

俺: そんな、怪談話のオチみたいな……。文章の上達に必要な、多く読み、多く書き、多く推敲するってことだよ。

妻: じゃぁあんたはサンタじゃなくて、ニタね。

俺: え?なにそれ。

妻: 推敲しないじゃん。

俺: あ……。

(written by TOMAKI)







「ラクガキ×ラクブン」は切り抜きジャックのTAMKAIと、日曜アーティストの工房のTOMAKIとによる共同プロジェクト。

お互いがラクガキを送りあい、そこから勝手に文章(ラクブン)をつけるという、まさに右脳と左脳のコラボレーション。

前回の予告通り、今回はサンタについて。ホントはクリスマス前に書こうとしてたネタだけど、今頃になって公開してみました。俺と妻シリーズ。会話はフィクションです。


切り抜きジャック
http://tamkai.com/blog/
by t0maki | 2012-05-13 12:00 | アート>もの書き | Comments(0)