ラクガキ×ラクブン:『UFOと宇宙人は存在する?』




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(drawn by TAMKAI)


『UFOと宇宙人は存在する?』

妻: で、UFOは存在する、と。

俺: うん、普通にいると思うよ。

妻: 宇宙人も、信じてるんだよね?

俺: こんなに広い宇宙なら、僕らの他にも文明を持った生き物がいても良いと思う。

妻: でも、UFOに宇宙人が乗ってるっていのは……?

俺: 信じてない。

妻: えー、なんでそうなるの。全然分からない!

俺: え、なんでなんで?

妻: UFO信じてる、と。

俺: 信じてるっていうか……まぁ、うん。

妻: で、宇宙人も。

俺: うん。いたら良いなぁって。

妻: じゃぁなんで、UFOに宇宙人が乗ってるってのを信じてないの?

俺: 信じてないっていうか、別にUFOと宇宙人がセットじゃないっていうか……。

妻: セットでしょ!そこは。宇宙人と宇宙船がセットじゃなかったらどうなるの?弁当箱のない弁当なんてないでしょ。

俺: うん、まぁ。でも……。なんだろ。UFOは普通に飛んでて良いし、宇宙人もどこかにいると思うけど、UFOが必ずしも宇宙人の乗り物って決めつけなくても良いのかな、って。

妻: エリア51とかどうなのよ。UFOと宇宙人を回収して、研究してるっていう。

俺: UFOが未確認飛行物体だとしたら、開発中の試験機も一般的には「未確認」になるじゃん。米軍も、UFOが宇宙人の乗り物って思わせておいた方が都合が良いんじゃない?もし実験中に落っこちても、「宇宙人のせいだ」って言えるじゃん。

妻: あんたも適当なこと言うね。

俺: でも僕、エリア51のあるネバダ州に住んでたことあるし。

妻: あぁ、なるほどね。大学そこだっけ。

俺: うん。でもUFOって、必ずしも物質的に存在しない物でも良いのかな、って。

妻: え?なにそれ。ガスでできてるとか、エクトプラズム風な、とか?

俺: 視覚と脳がUFOを見たって認識しているだけで、実物は何かの浮遊物かもしれないし、自然現象かもしれないし、あるいは錯覚かもしれないけど、見た方はそれがリアルに存在するものとして記憶しているだけ。分かんないよ。実際にそこにUFOがいたかどうかなんて。

妻: 見間違いってこと?

俺: うーん。確かに、何かを見ているんだよ。それは確かにUFOなんだけど、それは「宇宙人の乗り物」ではなく、もっと実際的なもの。不思議な飛行物体ってだけで、それがどうも僕には宇宙人とは結びつかないだけ。多分僕は、キラキラ光る銀色の円盤状の飛行物体からエイリアンが降りてくるのをこの目で目撃しないと信じないかもしれない。っていうか、実際に見ても信じないかも。

妻: で、あんた見たの?

俺: 何を?

妻: UFOよ、決まってんじゃない。ネバダ州に住んでたんだから。

俺: あぁ、でも全然見たことない。エリア51の近くに行ってみたこともないし。

妻: えぇ!?じゃぁ、なんでさっきネバダ州に住んでたハナシしたの?

俺: その方が、信憑性が沸くかな、と。

妻: うゎ、なにそれ。まぁ、でも。そういう経歴とか肩書きのある人に言われると、信じちゃうってことあるよね。

俺: そうそう、元エリア51の従業員が発言した、とかね。

妻: 人間の認識力って、結構いい加減よね。

俺: だね。空想力豊かで、信じる力って、人間の持ち味。

妻: そういえば、あんたこないだ、サンタ信じてるって言ってなかったっけ?

俺: あぁ、信じてるよ。サンタクロース。

妻: え?ばっかじゃないの?いまどき小学生だって信じてないよ。なんでUFOと宇宙人は信じてないのにサンタは……。

俺: イヤ、だからUFOは信じてるし、宇宙人だって。でも、UFOに宇宙人は乗ってないって思ってるだけ。……ん?なんか、アレだね。「文章の先頭に戻る」みたいなことになってない?

(先頭に戻る……ないしは、来週に続く)

※このストーリーはフィクションです。

(written by TOMAKI)







「ラクガキ×ラクブン」は切り抜きジャックのTAMKAIと、日曜アーティストの工房のTOMAKIとによる共同プロジェクト。

お互いがラクガキを送りあい、そこから勝手に文章(ラクブン)をつけるという、まさに右脳と左脳のコラボレーション。

最近、この「俺と妻」形式の文章がお気に入り。ちなみに、会話はフィクションですから、あしからず。さてさて、次回予告。サンタクロースは存在する!?


切り抜きジャック
http://tamkai.com/blog/
by t0maki | 2012-05-06 12:00 | アート>もの書き | Comments(0)