「ワンダーランド一○一一○ トークセッション Vol.3」は想定外の面白さ

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今日の3331 Arts Chiyodaで行われた「ワンダーランド一○一一○ トークセッション Vol.3」は、想定外の面白さでした。

今回、シリーズ中のVol.3なワケですが、Vol.1は娘(と僕)が体調不良で行けず、Vol.2は行く気満々だったのに当日同じ3331内で別の打合せが入り、ようやく今回初めて行くことができました、と。

で、事前情報としてはHPにこんな説明がありました。

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ワンダーランド一○一一○ トークセッション Vol.3:assistant(建築家ユニット) × 森川嘉一郎 (明治大学国際日本学部准教授):ARTS FIELD TOKYO
http://artsfield.jp/lecture/000208.html

▼以下抜粋
「ワンダーランド一〇一一〇」展では、拡張現実(AR : Augmented Reality)」という概念や手法を手掛かりにしながら、未来開発ユニット・AR三兄弟、若手建築家ユニット・assistant(アシスタント)の作品展示とゲストを迎えたトークセッションを行い、"いま、ここを生きるリアリティ"、そして"2010年代の想像力"を問いかけます。第三弾は、今回の出展者でもある建築家ユニットassistantと現代日本の輸出文化研究の第一人者・森川嘉一郎氏。

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これを見る限りでは、拡張現実(AR : Augmented Reality)がキーワードじゃないですか。なので当然トークの内容もARについて鋭い考察とか、それを反映した作品について語られるのかと思いきや、登壇したassistantのお二方はARは専門じゃない上、むしろ「懐疑的」っていう立場のようで、さらに森川さんもARについてはシロウトって清々しく言い切っていらっしゃって、このあとどうなるんだろうか、と、観客としてもはらはらしつつ。

そして、後半トークの内容は「秋葉原」という立地ならではの「オタク」についてのかなり深い話について森川さんのプレゼンの後、「今回、assistantさんの作品は、アキバとオタクについては意識しなかったのですか?」というような話の流れからなんだかちょっと話がギスギスしてきた感じで観客としてもさらにはらはらしつつ……。

▼森川さんのプレゼン
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やっぱりね、色々うかがった中での感想としては、海外では評価の高い日本の「オタク」文化も、国内ではまだまだ「一部の人達のもの」っていう感じ。一般的な文化と混じり合ってはいないけど、それはそれで確立しているという。それを象徴するエピソードとしては、森川さんがコーディネートしたオタクの展覧会を海外でやった後、同じ内容のものを国内でやろうとしたら、公共の場所に貼るポスターが検閲を受けた、みたいな。僕は、もっと「オタク」を日本の文化として世界に発信していくべきだと思います。

▼assistant(建築家ユニット)のお二方のうち、松原さんはモロッコよりSkypeで参加
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それにしても、ちょっとトークが偏り気味だったので、無理矢理途中で観客席から「文化としてのアートに、日本と海外とで違いはあるか」みたな質問を投げかけて、もうちょいアート寄りに軌道修正しようとしたのですが、なんだかあまり効果がなかったような……。そんなところで、ファシリテーターって大事だな、と思いました。

僕自身、秋葉原に縁のある人間として「オタク」文化について深く学べたのはすごく面白かったです。多分、このトークセッションの最初の趣旨とはだいぶ違ってるんじゃ無いかという気がしますが、それはそれでリアルなライブイベントの醍醐味っていうことで。


assistant
http://www.withassistant.net/

Kaichiro MORIKAWA website
http://homepage1.nifty.com/straylight/main/
by t0maki | 2012-03-20 23:43 | ブロガーイベント | Comments(0)