【PR】『ツリー・オブ・ライフ』を観るときの正しい心構えとは
2011年 08月 06日
カンヌ国際映画祭でスタンディングオベーションで賞賛されつつ、同時にブーイングも受けたというテレンス・マリック監督の『ツリー・オブ・ライフ』を試写会で観てきました。
どんな映画かというと、うーん……、やっぱりカンヌ映画祭でスタンディングオベーションとブーイングを同時に受けそうな映画です……。
まず、映像は素晴らしいです。構図とか、カメラワークとか、被写体のモチーフとか、感動します。ところどころに入ってくる火山とか宇宙とかは、なんかもう、スケール大きすぎてのけぞりそうになります。
そして、全体としては、極めて叙情的。詩的なんですよ。
「ムービー」というより、「シネマ」っていう雰囲気の作品だと思います。
そりゃぁ、カンヌの最高賞であるパルムドール賞を受賞するような作品ですからね。
僕は、個人的に好きですよ。でも、賛否両論あるだろうな、というのは分かります。
「ブラッド・ピット」と「ショーン・ペン」が出演してるからっていうミーハーな理由で観に行くと、肩すかしをくらうかもしれません。
映画を観るというよりも、芸術的な映像作品を鑑賞するというような心構えがよろしいかと。
あと、アレだね。ロジカルにストーリーを読み解くというよりは、もうホント、そのままありのままの感じで映像と雰囲気を堪能するのが、この映画の正しい観賞方法だと思います。
この映画の雰囲気、たとえて言うなら『2001年宇宙の旅』の舞台を宇宙から'50年代のテキサスに持ってきて、テーマを人間とか家族の絆とかにした上で、最新のカメラと映像技術を使ってみると、だいたいこんな映画になるのかな、……と、イメージつかない?ま、観てみてください。ブラピと類人猿の顔つきが似てるからとか、そういうことではありません。
後で知ったんだけど、ビジュアル効果のコンサルタントとして、『未知との遭遇』や『ブレードランナー』のダグラス・トンブルっていう人も制作に参加しているとのこと。なるほどねぇ。
商業趣味にどっぷりつかった映画が多い中で、こういう風に極限までこだわって作った映画というのは、非常に貴重だと思います。なおかつ、これを日本ではディズニーが配給しているってのが面白い。同じタイミングで公開中のカーズとか、あるいはパイレーツオブカリビアンなどとは、全くの対局にいる映画っていう印象ですからね。
「映画を嗜む」なんてことをしたい人には、この夏ぜひオススメの映画です。
8月12日(金)から全国ロードショー。
by t0maki
| 2011-08-06 00:00
| ブロガーイベント
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