ブログトップ | ログイン
D&AD Private Screening Professional Awards 2016 に参加してデザインについて考えた
c0060143_00214227.jpg

しばらくずっと考えてた「デザインとは?」っていうある意味根源的な問いについて、自分なりの答えを見つけることができた、有意義なイベントでした。

渋谷の「dots.」で開催された、2016年度D&AD賞を審査員とともに振り返るイベント、「D&AD Private Screening Professional Awards 2016」に参加してきました。もちろん、最前列で前のめりで。


■「D&AD」と古屋言子さん
「D&AD」は、1962年にロンドンで創設された、デザインと広告業界における「世界最高峰」とも言われる賞です。その日本でのレップを務める古屋言子さんにお目にかかったのは、昨年の「Esin クリエイティブ・ラウンジ」にて。いろんなエピソードをお伺いしたんですが、その穏やかでていねいな物腰と、これと決めたら体当たりでぶつかっていく行動力とのギャップがすごすぎて、一気にファンになってしまいました。その後確か、渋谷でTomato 25周年の作品展があったとき、オープニングパーティでお目にかかったかな。素敵な方です。
今回のイベントは、その古屋さんが日本事務局を務める「D&AD」の審査員をゲストに迎えて、2016年の受賞結果を振り返ったり、デザインについて熱く語ったりする中身の濃い内容でした。特に僕は、前半の福原志保さんの話に興味津々。


■福原志保さんの発想力
福原さんに最初に会ったのは3年半前。渋谷のギャラリーオープニングのイベントに、スタッフとしていらっしゃいました。当時から、バイオテクノロジーをアートと融合させるっていう面白い試みをしている方で、それ以来Facebookで活躍を拝見したり、たまに旦那さんとイベントでお目にかかったりなどしつつ、ご活躍を拝見してました。今回は、D&ADの「クリエイティビティフォーグッド部門審査員」ということで、前半のトークセッションに登壇されてました。
実は今回、福原さんが登壇されるってのが、イベントへの参加の決め手だったりもします。すっごいいろんな活動をされていて、「いったい福原さんの頭の中はどんな風になってるんだろう?」って興味があって。
トークの内容も、ポンポンいろんな話が出てくるので面白かったー。遺伝子やバイオテクノロジーに関する話から種苗法や植物の著作権の話題になって、「5gのスティックシュガー」が役に立つ話は科学実験の手法としても目から鱗だし、死後のあり方を考えさせられる故人のDNAを木のDNAに保存するアイデアとか、さらには初音ミクのバイオバージョンのオレミクをつくってみた話とか、導電性のある糸を使ったテキスタイルでウェアラブルデバイスをつくるというより、デバイスがウェアになっちゃうっていうすっごく面白い開発とか。
で、話を聞いてて分かったのは、ひとつひとつはバラバラの活動に見えるけど、福原さんの中ではそれがきちんとつながっていて、連続性のあるプロジェクトなんだなぁっていうのが伝わってきました。いろいろ活動していくうちに肩書きが増えていくけど、その根本にある新しいものへの興味とか、やってみたいという好奇心とか、話を聞いているだけでこっちも楽しくなってくる。懇親会で久しぶりにお話を伺いましたが、トークセッションには出てこなかった新しいプロジェクトについてもちょこっとお話を伺うことができて、そういう新しいアイデアをどんどん作品や結果として形にしていくのは楽しいだろうなぁ、と、うらやましくもなったのでした。


■トミー・リーさんのオーラがすごい
それと、懇親会では、香港からいらっしゃったD&ADの2016年度グラフィックデザイン部門審査員であり、30年以上も世界を舞台にブランドデザイナー/コンサルタントとして活躍しているトミー・リーさんとも直接お話しする機会があり、トミーさんが16歳の頃にライターとして単身日本に飛び込んだ話にすごい共感して、「とにかくチャレンジしてみること」っていうその精神は、まさに僕がこないだ勉強会で講師をした「飛び込む技術」っていうテーマにも通じてて、なんだか「よし、行ってこい!」って背中を押されたような気分になりました。さすが、今まで580作品もの受賞歴があるだけあって、すごいオーラでしたよ。

イベントの終了時刻とっくに過ぎてて、「そろそろお開きですよー」っていうアナウンスが何度もあったのですけど、いろんな話を聞くのが楽しくてね。ついつい長居をしてしまった。


■「デザイン」について考えた
そのイベントから帰ってきて、あらためてデザインについて考えていたのですよ。もともと僕は、2000年代前半は肩書きがデザイナーでした。

で、「整える」ってのが、デザインの本質に近いんじゃないかなと思った。本来あるべき姿にする。見やすく、分かりやすく、心地よいカタチに整えるということ。手法やメディアに限定されず、あるいは視覚的なものに限らず、体験であったり、行動や思考の流れであったり、コミュニケーションなど、文化や生活の身の回りにあるいろいろなものを整えていくのがデザインの役割なのかな、と。

優れたデザイナーって、そこにあるものや課題に気付いて、それを本来あるべき姿に整えるのがすごく上手いのだと思うのです。観察力と、課題解決能力、そして集中力と実行力。もちろん感性やひらめきも大事だと思うけど、デザインの業務のほとんどは、ひたすら地味で地道なリサーチや作業の連続だったりもする。

昨日のD&ADのイベントは、そんなデザインについて考えるきっかけになった、心の底から「参加してよかった」と思えるイベントでした。


▼僕も一本もらったよ。さて、これから本日はD&AD Private Screening Professional Awards 2016 です。
僕も一本もらったよ。さて、これから本日はD&AD Private Screening Professional Awards 2016 です。


▼本日は、こちらに来ています。やっぱり今日も、最前列で前のめり。
本日は、こちらに来ています。やっぱり今日も、最前列で前のめり。D&AD Private Screening Professional Awards 2016


▼福原志保さんのトークセッション。バイオとテキスタイルとスティックシュガーと遺伝子組み換えなど、話題のトピックがくるくる回っていくのが聞いてて心地よい。
福原志保さんのトークセッション。バイオとテキスタイルとスティックシュガーと遺伝子組み換えなど、話題のトピックがくるくる回っていくのが聞いてて心地よい。


▼トミー・リー 氏(2016年度グラフィックデザイン部門審査員)さんのトーク。古屋さんが通訳してる!
トミー・リー 氏(2016年度グラフィックデザイン部門審査員)さんのトーク。古屋さんが通訳してる!


▼木住野さんと、居山さん。
木住野さんと、居山さん。


▼立食パーティ的な。旗が立ってたぞ。
立食パーティ的な。旗が立ってたぞ。


by t0maki | 2016-08-31 22:00 | アート | Comments(0)

<< 新学期、社会人にはあんま関係ないけど     夏の終わりの怪談話 >>
Back to Top