雨のち曇り、ときどき晴れの陸上競技会

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走るの、正直ちょっと怖かった。400mの距離をスパイクで走るのは初めてだったし、200m走に至ってはこれまで公式大会で走ったことますらない。東京を2時間近くかけて横断して、競技場に着いたらものすごい土砂降りの雨。こんなんでホントに走れんのか、と。

スターティングブロックはちゃんと自分に合うように置けるか、とか、スピード出しすぎて肉離れしないか、とか。アップをして、関節を柔らかくして、でも筋肉はストレッチさすぎずに、水分補給はこまめに。

で、いつの間にか雨がほぼ止んで、400mの7組目が俺の番。「オンユアマーク」「セット」の掛け声で、両手を地面についたまま、腰を浮かすと、視線は目の前の地面に。

そこで、静寂。

やけに長い時間、その姿勢のまま。

赤いゴム製の地面と、スタートの白線を見てたら、なんだかとても楽しくなって、笑い出しそうになった。

スタートの号砲で反射的に飛び出し、あとの記憶は切れ切れ。内側からエライ勢いで抜かされたのは気付いたけど、オレのスピードでは追いつかない。

最後の直線。身体がだんだん動かなくなってくる。肉体の限界。エイリアンに全身を乗っ取られて神経のコントロールを奪われるような感覚がしてくるけど、構わず走り続ける。心臓や肺が取れそうになる。全身がバラバラに四散しそうになるのを、なんとか気力でつなぎとめる。

みんなの背中を追いかけて、ようやくゴール。止まったあとに、さらに疲労の波が来る。痺れて震える手で腰番のゼッケンを外し、チラチラと視界に星が瞬くのを感じつつ、ゆっくり歩きながら呼吸を整える。

さて、午後は200mだ。こんだけ走ったから、もうアップはいらない。疲れすぎないように、体力を回復させつつ、集中力を途切れさせずに、昼飯はどうしようかな、スパイクのピンは変えた方が良いだろうか、でも肉離れとか……。


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東日本のマスターズ陸上競技会。M40クラスで400mは3位、200mは6位入賞でした。
ま、参加賞みたいなものですけどね。

2日経って、まだ筋肉痛が続いてる。

by t0maki | 2015-10-19 23:17 | Comments(0)