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『IBM100周年で考えるテクノロジーの未来』のプレゼン資料がすごかった
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『IBM100周年で考えるテクノロジーの未来』ブロガーミーティングに参加してきました。

100年かぁ。普通の会社だって100年続くのは驚異的なのに、移り変わりの激しいコンピュータ・テクノロジーの業界で、100年ってすごすぎでしょ。もっとも、IBMの前身であるC-T-R社が設立された当初は、タイム・レコーダーの他、肉の秤とかチーズスライサーなんかも作ってたらしいですけど。

100年前といえば、1911年。年号で言うと明治44年。
海外ではトリポリ戦争、メキシコ革命、辛亥革命なんかがあった年。
国内では、吉原炎上があったり、夏目漱石が博士号を受け取り拒否して物議を醸したり、都電荒川線(王子電気軌道株式会社)が開業したりなど。
初の国産飛行機、「奈良原式第2号」が初めて飛行に成功したのも、この年の5月だそうです。

今回のイベントでは、IBMの方が作ったあり得ないくらい中身の詰まったスライドを見せていただきながら、それ以上に中身の濃いお話を伺いました。
しっかし、こんなに濃い内容のプレゼン資料は、初めて見ましたよ。まさに、コンピュータの歴史と動向がぎっしり詰まった内容で、「え?これって何語ですか?」というような用語や略語が所狭しと。
この内容がねぇ、いやぁ、面白い!
とっくに僕の理解力を超えた内容なのですが、実際に40年も直にコンピュータ・テクノロジーと向き合ってきた方の口から直接聞くと、「そうだったのか!」「なるほどなぁ」と、分からないなりにもかなり勉強になりました。

▼IBMで技術理事も務めていた、OBの中島さんのプレゼン。スライド一枚目はまだ序の口。
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▼二枚目のスライド。中身が盛りだくさん!
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▼そして三枚目。もうこうなってくると何が何だか……
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プレゼンテーマの一つが「スピードからスマートへ」という内容だったのですが、これが「テクノロジーの未来」についてホントに考えさせられる内容でした。
これからのテクノロジーは「スピード」だけを追い求めるのではなく、「スマート」さが求められる、と。2008年にIBMが「A Smarter Planet」っていうスローガンを掲げたときは、「スマート?ってスリムってこと?」っていう見当違いな周囲の反応もあったそうですが、もう最近ではスマートフォンや、スマートグリッドなど、「スマート」っていうのが「賢い」っていう意味だってのは一般にも浸透してきてますよね。Smarter Planetとは、地球規模の課題をITの活用によって解決し、地球をより賢く、スマートにしていくという意味らしいですよ。


以下は、プレゼンを聞いたり、後半のディスカッションで質問したりしていろいろ考えた「テクノロジーの未来」についての僕なりの勝手な考察です。

僕らのような70年代生まれの世代って、テクノロジーの進化を身近に感じていて、科学万能を信じてたように思うんですね。テレビやマンガの世界でしかなかったSFや空想科学の世界がどんどん実現していくのを目の当たりにして、やっぱ科学技術の進歩はすげぇなぁ、と。僕自身、小学生の頃に「スペースシャトル展」を見に行って、「月の石」とか展示されているのを見て、感動してましたから。

でも、2003年に超音速旅客機「コンコルド」が就航を終了したとき、僕は「あれあれ……?」と思ったんですよ。いつかは乗るのが夢だった世界一速い民間旅客機。まさに科学技術の粋を集めた近未来的な飛行機……のはずだったのに。採算が取れずにあっけなく終了、と。
と思ったら、同じ頃に今度は「ハッブル宇宙望遠鏡」も修理を中止して捨てられるっていうニュースも(※)。くしくも、宇宙産業が先細りで、スペースシャトル打ち上げても、昔月面着陸したときのような盛り上がりはなくなっていた頃。
その時に考えたんですよ。「もしかして、科学技術やテクノロジーって、このへんが頭打ちなのかな」、と。
もう、科学の進歩は成熟して飽和状態で、もうこれ以上はあまり進まないのかな、なんてことを漠然と感じて寂しく思っていました。

でも、今回の「テクノロジーの未来」についてのプレゼンを聞いたり、自分で改めて考えたりしてみて、技術の進歩っていうのが分かりやすいスピード競争や、宇宙競争みたいなものから方向転換して、よりスマートに、人間の生活に近いところで進化しているんだな、というのを実感しました。

コンコルドのような派手さやスピードは必要ないんだ、と。音速を超えて派手に金持ちだけを飛ばすのではなく、例えばこないだ見に行った最新のジェット機「ボーイング787」なんかも、どちらかというと省エネとか効率性をウリにしていますからね。

ライト兄弟が飛行機を発明したのが1903年。
前述しましたが、国産飛行機が初めて飛んだのがちょうど今から100年前。
コンコルド以降、現在は音速を超える民間旅客機はもうありませんが、現在の飛行機には速さだけで無いものも求められている、と。

IBMの方もおっしゃってましたが、コンピュータを速くしようと思えば、まだまだどんどん早くできるらしいです。けど、そのためにはものすごく大がかりな冷却装置が必要、と。もう、原子炉を冷やすくらいの装置があれば、まだまだスピードは上げられる。でも、そこまでして速さを競うことに意味があるのか、と。
だったら、少しでも人間の生活を豊かにして、幸せになるようなテクノロジーが開発された方が良いですよね。

というわけで、個人的には「テクノロジーの未来」について、深く考える機会をいただいた、楽しく有意義なイベントでした。
冒頭の写真、イベント中に手渡しで回覧されたモノなのですが、この物体が何なのかいまいち分かってない……けど、とりあえずなんかカッコイイので写真に撮ってみました。

今日はそんな感じで。


※ハッブル宇宙望遠鏡は、2004年に修理中止の発表があったのですが、その後2009年に修理やパーツ交換のサービスミッションが実施され、現在も稼働しています。また、2014年には新しい宇宙望遠鏡打ち上げの計画もあるようです。

8/16追記:
今回ご登壇された中島さんのブログに、冒頭の「奇怪な物体」について詳しく解説されていますので、ご興味がある方はぜひ!
ラマンチャ通信-ITの風景 奇怪な物体は、世界初のメーンフレーム用CMOSマイクロプロセッサー
http://home.v01.itscom.net/lamancha/ITview_06.html



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by t0maki | 2011-08-05 01:12 | ブロガーイベント | Comments(0)

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