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言葉で表現できるものの限界について
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もう週末も終わり、そろそろ寝なければならない時間ですが、「Pyramid Lake」の思い出に浸っていたらなにやら寝付けなさそうな予感。

ついでなので、もう、ワンエントリーを。

今更ですが、僕は文章を書くのが好きな方です。上手いかどうかは置いといて、書くこと自体は全く苦にならない。でも、文章で何かを伝えようとするとき、言葉には限界があるな、と感じることがあります。前回のPyramid Lakeの話も、なんだか途中から伝えたいことがうまく伝えられてないようなもどかしさもあり……。言葉が上滑りしているような感覚。
それはもちろん、僕の執筆能力のせいかもしれない。でも、海を見たことがない人に、いくら筆舌を尽くして海の広大さ、荘厳さ、荒々しさを伝えようとしても、文章だけでは正確には伝わらないのではと思うのです。「海」という言葉が持つ意味が、実際に海を見たことがある人と、無い人とでは、実感として違ってくるということ。「百聞は一見にしかず」ということですね。

だから、僕がこれから書こうとすることも、きっと伝わらないかもしれないと思います。


というわけで、前置きはこのくらいにしといて、今回も引き続き「Pyramid Lake」のハナシ。

ある日、僕らはPyramid Lakeにピクニックをしに行きました。
いろいろ食べ物をスーパーで買いそろえて、2台の車に分乗して、5,6人の友人と砂漠の真ん中の湖に向かいました。
僕は手作りのビールを持って行ったのですが、途中未舗装の道に揺られている間にすっかりビールのガスが抜けてしまい、なにやら生ぬるい気の抜けたビール味のまずい飲み物になってしまい、かなり残念なことに。
湖で泳いだり、天然の温泉に入ったりして楽しみましたが、観光地ではないのでトイレがないのがちょっとやっかいでした。男性陣は股間に自然の風を感じながら雄大な砂漠と湖の景色を満喫しながら放出できるのでかえって気分が良いですが、女性が物陰に行くときは、僕らも気を遣ってそちらを見ないようにしながら……。

友人が、「あ、サソリだ!!」と大声を出したのでみんなで駆け寄ってみると、確かに彼の指さす先にテレビや映画でしか見たことのない、小さいながらも本物のサソリがうごめいていました。「毒あるの?コレ」「いや、分からんけど……」「でも、まぁ刺されたらヤバそうだよね」
周囲何キロ四方も、病院どころか民家さえないような場所で、みんなのピクニックのテンションが一気に下がりました。
もちろん、そのサソリ発見以降、女性たちが用を足す頻度が激減したことは言うまでも無く……。

日も暮れて、そろそろ帰ろうとしたときポツポツと星が現れました。だんだん暗くなるに従って、何かおかしいことに気づきました。「星の数が半端ない……」

「え?ちょっと待って。空ってこんなに星が存在するの?」という迫力のまさに満天の星。僕らが日本で見たことのある比較的綺麗な方の星空の、さらに星と星との間にびっしり50個くらいずつ星を追加で敷き詰めていったら、あの星空にちょっとは近くなると思う。
砂漠で、空気中に遮るものが全くなく、かつ地上に光源となるものが全く存在しないから、あり得ない数の星が肉眼で見える、と。だって、人工衛星らしきものがゆっくりと夜空を移動しているのまで見えるんですよ。

僕らは全員、湖の畔に寝転がって、飽きるまでその星空を眺めていました。
時々、流れ星が音もなく横切るのを「あ、今の見えた?」「見た見た」と小声で確認しあいながら。あまりに空が澄み切っているので、黙っているとだんだん息苦しくなるくらい。時々確認し合わないと、自分がそこに存在していることすら、なにか非現実的なことのように思えてきて。

昼間、僕らが寝転がっているまさにその場所にサソリがいたことなど、もう誰も気にしてませんでした。

この時僕らが見た星空は、きっと僕がどんなにその美しさ、素晴らしさを力説したところで、とうてい伝わらないかもしれないと思います。でも、世の中には、そんなスゴイ景色がどこか知らないところに実際に存在してるんだ、ということくらいは伝われば。
海を見ずに一生を終える人と同じく、この星空を知らずに死んでいく人がいるということは、なんだか切ないことだと思うのです。そして、僕自身にとっても世の中には死ぬ前に見ておくべき景色がきっとまだまだたくさん存在するのだろうな、とも。

と、今日書きたかったことはそんなところかな。
夜更けの文章は、翌日読み返したらきっと気恥ずかしいかもだけど、とりあえずこのままアップしておきます。

おやすみなさい。

by t0maki | 2011-02-21 03:02 | 乱文・雑文 | Comments(0)

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