新入社員のための、「満員電車対処法」

 恵比寿に勤務するようになって、今年で5年目。
 最初はさいたま市に住んでいましたが、現在は東京都の東のはずれの方から東西線の過激すし詰め乗車区間の暴力的な満員電車を毎朝経験しつつ通勤しています。
 
 さて、四月といえば新入社員の季節。
 この季節は、出勤に慣れていない新入社員が満員電車にアタフタするため、普段から激混みの通勤電車が、更に激しくマガマガしいばかりに混みだします。
 
 今朝も、「新卒社員」の若者が東西線西葛西駅で、混乱と困惑の表情を浮かべつつボーゼンとホームで電車を乗り過ごすのを目の当たりにし、これは先輩満員電車通勤者としては一肌脱ぐしかないな、と。
 今日は、「満員電車の対処法」について。
 
■乗車時の正しい体のねじ込み方
 
 駅ホームは通勤勤め人の戦場です。電車がホームに到着しても、既に満員電車なので全員の乗客が乗り込む事はできないのです。ちなみに、僕は最高で、8本の電車を満員で乗車できずにホームで見送った事があります。
 
 電車が到着し、自分の番が来たら、すばやく自分の体を隙間押し込み、入り口の縁に手をかけ、グイグイ背中から体をねじ込みます。車内から苦悶の声が漏れ、肋骨のきしむ音が聞こえようとも、企業戦士としては出勤時間までに出社することを最優先としなければいけません。
 
 体を3分の2だけ車内に入れることができれば成功です。ドアが閉まる時に、ホーム駅員または通勤時のバイト要員が押し入れてくれます。
 
 
■満員電車における足裏全面接地の重要性について
 
 電車の中で重要なのは、足を置く場所の確保です。僕自身の経験上の統計から算出すると、満員電車で車内の中ほどに立つと、常に自分の周囲には5人から7人程度の乗客が体を押し付けてきます。
 ガタンと電車が揺れた瞬間にバランスを保つために足を浮かすと、周囲の乗客の足が自分のカカトの下に入り込んでしまうことがあるので気を付けてください。ずっと爪先立ちのままかかとが下ろせなくなり、ふくらはぎがつったり、筋肉がプルプルと痙攣を始めたり……。
 
 足の裏をしっかりと床面に接地固定させることが重要です。
 
 
■降車客に道を開ける
 
 スムーズな乗車のために、降車客に道を開けるのも大切です。
 
 自分が電車を降りる客よりもドア寄りに立っていた場合、一旦車外に降りましょう。たまに「自分のポジション」を頑張って死守しようとするオバサンなんかがいますが、殺気立った乗客に肩を当てられ、足を踏まれ、鞄で攻撃され、鼻息と青あざの洗礼を受けます。
 
 ホームで降車客をやり過ごしたあとは、すばやくすみやかに再乗車することも重要です。親切心でホームに一旦降りたら、もう電車に戻れなくなってしまったってこと、僕も以前ありました。
 
 あとは、「感情を殺す」「良心を捨てる」「なるべく楽しいことを考える」「今すぐ電車が脱線することを妄想する」「自我と苦痛とを切り離す」「ひたすら現実逃避する」「悟りを開く」「もっと不幸な人について考える」「宇宙について思いをめぐらす」「東京都の行政を呪う」「自分の殻の中に閉じこもる」など、満員電車の対処法は色々あります。
 
 それでは皆さん、楽しく殺人的な満員電車を満喫してください。

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Commented by puputa at 2005-04-07 13:33
私も西葛西駅で乗ってます。
>体を3分の2だけ車内に入れることができれば成功です。
いえいえ、足場を確保して、おっこちないようにつかまる場所(扉の上とか横とか)さえ確保できれば、乗れます。問題は駅員さんが押してくれるまで他人の視線に耐えられるかどうかです。オススメは、前向きにつっこむこと。後ろ向きだと視線がかなり痛いです。
by t0maki | 2005-04-07 09:14 | 乱文・雑文 | Comments(1)